【国家総合職】これも対応関係?表を使わないちょっと変わったパターン【くじを引く順番と得点】

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前回は、外注にかかる手数料を最小化する問題をやりましたね。
最大・最小を扱った問題の典型的な解法が学べるので、解いてない方はぜひ挑戦してみてください。

演習問題:くじを引く順番と得点

十分な量のくじを入れた16個の箱A〜Pを用意し、図のように配置する。次のことが分かっているとき、A→C→B→J→H→O→M→N→J→Hの順にくじを引いた場合の得点は何点か。

  • くじには○、△、×の記号がいずれか1つ書かれており、1つの箱には1種類のくじのみが入っている。
  • ○、△、×の記号が書かれたくじの入った箱は、それぞれ2個、13個、1個存在する。
  • くじを引くと、○が書かれたくじは2点、△が書かれたくじは1点、×が書かれたくじは−1点がそれぞれ与えられる。
  • ○が書かれたくじの入った箱が選ばれるのは、その箱の上下左右に隣接するいずれか2つの箱が連続して選ばれた直後の1回のみである。(例えば、○のくじの入った箱が図のFである場合、B、E、G、Jのいずれか2つが連続して選ばれた直後の1回にのみFが選ばれる)
  • ○が書かれたくじが入った箱が選ばれる条件が揃った場合は、必ずその箱を選ぶ。
  • J→H→D→E→I→F→L→E→C→Dの順にくじを引いた結果、得点は8点であった。
  • J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった。
  • A→C→B→J→H→O→E→F→A→Bの順にくじを引いた結果、得点は10点であった。

くじが入った16個の箱

  1. 8点
  2. 9点
  3. 10点
  4. 11点
  5. 12点

くじ引きの得点を求める問題です。
ヒントに基づいて、箱の中身を特定していきましょう。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それでは、解説スタート!

解説

問題にある順番でくじを引いた結果の得点を知るには、箱の中身が特定しなければなりません。
「○、△、×の記号が書かれたくじの入った箱は、それぞれ2個、13個、1個存在する」という条件、および3回の試行の結果が与えられていることから、2個の○と1個の×がどの箱なのかを特定する方針でいきましょう。

問題にある順番でくじを引いた結果の得点を知るには、箱の中身が特定しなければなりません。
2つ目の条件○、△、×の記号が書かれたくじの入った箱は、それぞれ2個、13個、1個存在する および 3回の試行の結果J→H→D→E→I→F→L→E→C→Dの順にくじを引いた結果、得点は8点であった
J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった
A→C→B→J→H→O→E→F→A→Bの順にくじを引いた結果、得点は10点であった
が与えられていることから、2個の○と1個の×がどの箱なのかを特定する方針でいきましょう。

×のくじが入った箱の特定から始めます。

まず、 6つ目の条件J→H→D→E→I→F→L→E→C→Dの順にくじを引いた結果、得点は8点であった ですが、○と△と×の配点から考えて、10回くじを引いて得点が8点となるのは(△を9回、×を1回)引いた場合のみです。
実際、この順番でくじを引く場合、○の箱が選ばれる条件を満たすタイミングがないことから、1回だけ×を引いたことが分かります。

モクセイ
モクセイ

△のみだと10点だし、×が2回以上なら結果は6点以下だね

このことより、×の箱はC、F、H、I、J、Lのうちのいずれかになります。

次に、 7つ目の条件J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった について、結果が9点になるのは、(○を1回、△を8回、×を1回)引いた場合しかありません。
「J→G→K→P→O→M→N→G→J→H」の中に×の箱が1回登場していること、および「(×の箱は)C、F、H、I、J、Lのうちのいずれかである」ことより、×の箱は「H」に決まります。

×の箱が特定できましたね。
続いて、○のくじが入った箱を特定しましょう。

再び 7つ目の条件J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった について、「J→G→K→P→O→M→N→G→J→H」の中に○の箱が1つ紛れています。
○の箱が選ばれるときの条件○が書かれたくじの入った箱が選ばれるのは、その箱の上下左右に隣接するいずれか2つの箱が連続して選ばれた直後の1回のみである より、○の箱の候補は「K、N、O」です。

ここで、 5つ目の条件○が書かれたくじが入った箱が選ばれる条件が揃った場合は、必ずその箱を選ぶ を考慮すると、「J→G→K」と「G→J→H」という選び方から、Kは候補から外れます。
なので、○の箱の候補は「NとOのいずれか」ですが、ここで3回目の試行について考えてみましょう。

3回目は「A→C→B→J→H→O→E→F→A→Bの順にくじを引いた結果、得点は10点であった」とありますが、×の箱であるHを1回選んでいることも考慮すると、結果が10点となるのは(○を2回、△を7回、×を1回)引いた場合であると分かります。
さらに、○の箱が選ばれる条件を考えれば、2回の○は「B」であることも分かります。

加えて、「J→H→O」という選び方と 5つ目の条件○が書かれたくじが入った箱が選ばれる条件が揃った場合は、必ずその箱を選ぶ より、Oは○の箱ではないことも判明します。

モクセイ
モクセイ

○(マル)なのか、O(オー)なのか、0(ゼロ)なのか

以上より、○の箱はBとN、×の箱はHで、残りは全て△の箱、ということになります。
これを踏まえて、A→C→B→J→H→O→M→N→J→Hの順にくじを引いた場合を考えると、得点は8点です。

よって、1が正解です。

おわりに:定石が通用しない、対応関係の珍しいパターン

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

順序的な要素が絡む、くじ引きの問題でした。
3回の試行の結果から、○の箱と×の箱がどれなのか(=全ての箱の中身)を知ることができます。
特に○の箱に関しては、条件が定められているのを手がかりに候補を洗い出し、消去法で絞り込んでいく流れになります。
ヒントや条件に忠実に思考を進めるのが鉄則です。

ちなみに元ネタのジャンルは「対応関係」となってましたが、正直なところ、筆者からするとこれは「?」でした。
「アルファベット」と「くじに書かれた記号」の対応、と考えれば対応関係の問題と言えなくもないですが…

このサイトで何度も触れている通り、対応関係は表を作って解くのが定石です。
その立場からすると、本問は表を使わない珍しいタイプの対応関係でした。
ここはあまり深刻にならず、「例外もある」と割り切るのがいいかもしれませんね。

モクセイ
モクセイ

そういうときもある。

ともあれ、最後に通常の「表を作って解く」対応関係の記事を紹介して終わります。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回もお楽しみに!

略解

まず、×のくじが入った箱を特定する。

「J→H→D→E→I→F→L→E→C→Dの順にくじを引いた結果、得点は8点であった」について、10回くじを引いて得点が8点となるのは(△を9回、×を1回)引いた場合である。
よって、×の箱はC、F、H、I、J、Lのうちのいずれかである。

また、「J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった」について、結果が9点になるのは、(○を1回、△を8回、×を1回)引いた場合である。
「J→G→K→P→O→M→N→G→J→H」の中で×の箱が1回選ばれていること、および「(×の箱は)C、F、H、I、J、Lのうちのいずれかである」ことより、×の箱は「H」と決まる。

次に、○のくじが入った箱を特定する。

再び「J→G→K→P→O→M→N→G→J→Hの順にくじを引いた結果、得点は9点であった」について、「J→G→K→P→O→M→N→G→J→H」の中で○の箱は1回選ばれていること、および○の箱が選ばれるときの条件より、○の箱の候補は「K、N、O」である。
ここで条件「○が書かれたくじが入った箱が選ばれる条件が揃った場合は、必ずその箱を選ぶ」から考えて、「J→G→K」と「G→J→H」という選び方より、Kは○の箱ではない。

ここで、「A→C→B→J→H→O→E→F→A→Bの順にくじを引いた結果、得点は10点であった」について、×の箱であるHを1回選んでいることを含めて考えると、結果が10点となるのは(○を2回、△を7回、×を1回)引いた場合である。
さらに、○の箱が選ばれる条件から、Bは○の箱であることが分かる。

加えて、「J→H→O」という選び方と、条件「○が書かれたくじが入った箱が選ばれる条件が揃った場合は、必ずその箱を選ぶ」より、Oは○の箱ではないことも分かる。

以上から、○の箱はBとN、×の箱はHで、残りは全て△の箱である。
これを踏まえ、A→C→B→J→H→O→M→N→J→Hの順にくじを引いた場合を考えると、得点は8点となる。

よって、正解は1である。

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