【国家総合職】数的処理の対応関係はすべて○○することから始まります【6回の試験結果に基づく順位付け】

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本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。
今日も今日とて記事を書いて一日が終わる。

前回は、白黒の球の配置を入れ替えて両端が黒球となる確率を求める問題をやりましたね。
国家総合職の数的処理では定番の確率の問題なので、解いてない方はぜひ挑戦してみてください。

今回のテーマは「対応関係」です。
対応関係の問題を見たとき、最初にすべきことは決まっています。
以下の記事では、対応関係を解く上で絶対に必要な「最初の一手」について、詳しく触れています。

モクセイ
モクセイ

まだ読んでない方は、先にこっちを見た方が理解が早いかも

演習問題:6回の試験結果に基づく順位付け

A〜Eの5人が同じ試験を受け、正答数に基づく順位付けを行った。正答数が1番多かった者には5点、2番目に多かった者には3点、3番目に多かった者には1点がそれぞれ与えられ、全6回の試験で獲得した点数の合計が高い順に総合順位が決められる。試験の結果について、次のことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。
ただし、どの試験でも2人以上が同じ正答数になることはなかったものとし、各回において得点が加算されることを「入賞」と呼ぶ。

  • 3つ以上の試験で連続して入賞した者はいなかった。
  • 全員、連続した2つの試験のうちの少なくとも一方は入賞した。
  • Aは、1回目の試験で5点、5回目と6回目の試験で3点を獲得した。
  • Bが入賞した試験は1回目、2回目、4回目、6回目の4回で、合計点は10点であった。
  • Cは5回目の試験で5点を獲得したが、合計点は8点以下であった。
  • Dは2回目と3回目の試験で5点を獲得した。D以外の4人が5点を獲得した回数は1回のみであった。
  • Eは2回目と5回目の試験では入賞しなかった。
  1. Aの合計点は14点であった。
  2. Bは1回目の試験で正答数が3番目に多かった。
  3. Cの合計点は8点であった。
  4. Dは5回目の試験で入賞しなかった。
  5. Eの総合順位は1位であった。

6回の試験の結果をもとに総合順位を決める問題です。
各回の試験の結果はどうであったのか、順を追って明らかにしましょう。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それでは、解説スタート!

解説

条件を表で可視化する

対応関係の「解法のポイント」は本問にも有効です。

解法のポイント
対応関係は表で可視化する
まずは適切なフォーマットを用意すること

以下のような表を用意し、獲得した点数を書き込んでいきます。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A533
B0010
C5(8以下)
D55
E00

条件から分かることを書き込んでおきました。

条件から分かることを読み取って表に書き込む

表を見ると、5回目でDは3番目に正答数が多かった(=1点加算)ことが明らかとなります。
また、 1つ目の条件3つ以上の試験で連続して入賞した者はいなかった より、Aの4回目とDの1回目および4回目は入賞しなかったことも分かります。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B0010
C5(8以下)
D05501
E00

ここで、 6つ目の条件の後半D以外の4人が5点を獲得した回数は1回のみ を考えると、BとEは4回目と6回目のいずれかで5点加算となります。

モクセイ
モクセイ

4回目の5点加算がBとEのどちらなのか、で場合分けするよ

4回目のEの得点が5点だとすると……

仮に4回目の5点加算がEだったとすると、Bの6回目は5点です。
かつ、Eの6回目は入賞していなければならず( 2つ目の条件全員、連続した2つの試験のうちの少なくとも一方は入賞した による)、1点加算となります。

モクセイ
モクセイ

6回目のCとDは0点ね

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B00510
C50(8以下)
D05501011
E0501

4回目に注目すると、BとCは入賞していて一方が3点、他方が1点です。
BとCのどちらが3点だったのか、で場合分けしてみます。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B11030510
C301509
D05501011
E0501
1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B010510
C000350(8以下)
D05501011
E0501

結局、「4回目の5点加算がE」という仮定が間違っていたのだと分かります。
よって、4回目のBは5点加算で、6回目のEも5点加算であることが確定します。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B05010
C5(8以下)
D05501
E005

4回目の空欄2つも場合分けで解決

4回目に注目すると、空欄がCとEの2箇所しかありません。

モクセイ
モクセイ

ここも場合分けで解決できそう

4回目において、CとEは入賞しており、3点加算あるいは1点加算です。
ここでCの4回目を3点加算としてしまうと、この時点でCの合計点が8点になってしまうので条件を満たしません。

よって4回目に関してはCが1点、Eが3点です。
これにより、Cの3回目と6回目が0点であることも決まります。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A5033
B05010
C0150(8以下)
D05501
E0305
モクセイ
モクセイ

分かったことはどんどん表に書き込もう

合計点からの逆算でBの得点を確定させる

ここでBについて、残った3回で合計点が10点となるためには、3点加算が1回と1点加算が2回とならなければなりません。
6回目の3点加算はAに決まっているので、Bは1点(Dは0点)となります。
また、2回目について、BとCは3回目が0点なので2回目に入賞したのはこの2人であるとわかります。
しかも、Cの合計点は8点以下なので、2回目はBが3点、Cが1点と決まります。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A50033
B3050110
C10150(8以下)
D055010
E0305

これにより、1回目について、Bは1点、Cは0点なのでEは3点となります。
3回目については、AとEが入賞していることまでは決まりますが、それぞれ1点加算なのか3点加算なのか、というところは確定せず、以下のような表が得られます。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目合計点
A501 or 303312 or 14
B13050110
C0101507
D05501011
E301or330512 or 14
モクセイ
モクセイ

国家総合職でよくある、2パターンが確定せずに残るやつ

この表をもとに選択肢を検討すると、確実に正しいといえるのは2だけです。
したがって、2が正解です。

おわりに:対応関係は「表」に始まり「表」で終わる

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

対応関係では、まず表を用意することを考えましょう。
今回は表に数字を書き込むパターンの問題でした。

全6回の試験の結果を推測する問題でした。
途中、場合分けの先でさらに分岐する場面がありましたが、焦らずに対処しましょう。
頭が混乱しそうになりますが、樹形図をイメージして自分の立ち位置を見失わないように注意してください。
特に国家総合職の判断推理になると、場合分けで考える力はほぼ必須と言えます。
逆に、国家総合職の問題演習で場合分けがなく一本道で解決するようなことがあれば、考えに抜けがないか疑ってみてもいいかもしれません。
正しいプロセスをたどっていれば、必ずと言ってよいほど場合分けが必要になってきます。
場合分けそのものは過去問演習をしていれば慣れてくるので、そこまで神経質になる必要はないでしょう。

このサイトの問題が難しかったら、もう少し簡単な問題に戻ってみるのもオススメです。
今回のように少し複雑な場合分けに対処するには、やはり簡単なケースから徐々にステップアップしていく必要があるからです。
焦らず、身の丈に合った問題から攻略していけばOKです。

モクセイ
モクセイ

ときには立ち止まることもあっていい

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回もお楽しみに!

略解

以下のような表を用意し、各回で獲得した点数を書き込む。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5       3 3  
B     0   0   10
C         5   (8以下)
D   5 5        
E   0     0    

表より、Dの5回目は1点加算となる。
また、条件「3つ以上の試験で連続して入賞した者はいなかった」より、Aの4回目とDの1回目および4回目は入賞しなかったことも分かる。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5     0 3 3  
B     0   0   10
C         5   (8以下)
D 0 5 5 0 1    
E   0     0    

条件「D以外の4人が5点を獲得した回数は1回のみ」を考えると、BとEは4回目と6回目のいずれかで5点加算となる。

しかし、仮に4回目の5点加算がEであるとすると、2つの条件「Bが〜、合計点は10点」および「Cは〜、合計点は8点以下」を同時に満たすことができない。

よって、4回目のBは5点加算で、6回目のEも5点加算であることが確定する。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5     0 3 3  
B     0 5 0   10
C         5   (8以下)
D 0 5 5 0 1    
E   0     0 5  

これより、4回目に関してはCが1点、Eが3点です。
これにより、Cの3回目と6回目が0点であることも決まる。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5     0 3 3  
B     0 5 0   10
C     0 1 5 0 (8以下)
D 0 5 5 0 1    
E   0   3 0 5  

Bについて、残った3回で合計点が10点となるためには、3点加算が1回と1点加算が2回とならなければならない。
6回目の3点加算はAであるから、Bは1点(Dは0点)となる。
また、2回目について、BとCは3回目が0点であるから2回目に入賞したのはこの2人である。
かつ、Cの合計点は8点以下だから、2回目はBが3点、Cが1点と決まる。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5 0   0 3 3  
B   3 0 5 0 1 10
C   1 0 1 5 0 (8以下)
D 0 5 5 0 1 0  
E   0   3 0 5  

これより、1回目について、Bは1点、Cは0点だからEは3点である。
3回目についてはAとEが入賞していることまでは決まるが、それぞれ1点加算なのか3点加算なのかは確定せず、以下のような表が得られる。

  1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 合計点
A 5 0 1 or 3 0 3 3 12 or 14
B 1 3 0 5 0 1 10
C 0 1 0 1 5 0 7
D 0 5 5 0 1 0 11
E 3 0 1or3 3 0 5 12 or 14

この表をもとに選択肢を検討すると、確実に正しいといえるのは2だけである。
よって、正解は2である。

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