【国家総合職】対応関係攻略のコツ!重要なのは「最初に○○をすること」【果物の階級と対応関係】

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本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。
バナナは熟していない方がおいしいと思う。

前回は、果樹園で収穫される果物の個数をテーマにしたニュートン算の問題をやりましたね。
まだ見てないよという方は、ぜひ挑戦してみてください。

今回のテーマは「対応関係」です。
対応関係の問題で、まず最初にすべきことがあるのを知ってますか?
以下の記事で詳しく説明してるので、まだ見てない方は覗いてみてください。

モクセイ
モクセイ

まだの方は先にこっちを見てくるとこのあとの解説を理解するのがラクかも

演習問題:果物の階級と対応関係

あるスーパーマーケットでは、1〜6の6つの階級に分かれた3種類の果物(スイカ、メロン、ぶどう)を各階級1点ずつ販売している。ある日、A〜Fの6人は、この3種類の果物について、それぞれどの階級を買うかあらかじめ決めた上でこのお店を訪れた。スイカとぶどうはA〜Fの順に、メロンはF〜Aの順に、6人はあらかじめ決めていた階級を購入することにしていたが、ほしい階級が売り切れの場合はその果物を購入しなかった。6人の果物の購入状況について、次のことが分かっているとき、Aが購入したものとして正しいのはどれか。

  • EとFが購入しようと決めていた階級は、全ての果物で異なっていた。
  • 果物を3種類とも購入した者のうち、購入した階級が全て異なっていたのはDだけであった。
  • 購入した果物のうち、2種類の階級が一致していたのはBとCとFの3人だけであった。
  • 階級が3のスイカ、階級が6のメロン、階級が5のメロンの3点が売れ残った。
  • Aは階級が4のスイカを購入した。また、Dは階級が2のスイカ、階級が4のメロン、階級が6のぶどうを購入した。
  • Cは階級が5のスイカ、階級が1のメロン、階級が5のぶどうを購入しようと決めていた。また、Eは階級が1のスイカ、階級が2のメロン、階級が4のぶどうを購入しようと決めていた。
  1. 階級が3のメロン
  2. 階級が4のメロン
  3. 階級が1のぶどう
  4. 階級が2のぶどう
  5. 階級が6のスイカ

国家総合職ではおなじみ、対応関係の問題。
「誰」が「何を」買ったのかが分かるように、表のフォーマットを決めましょう。
以下で詳しく解説します。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それでは、解説スタート!

解説

対応関係は「最初の一手」が肝心です。

解法のポイント
対応関係は表で可視化する
まずは適切なフォーマットを用意すること

対応関係では、表を作って条件を整理しながら進めましょう。
対応関係の問題だと分かったら、どんな表を作るかを真っ先に考えてください。

どんな表にするかは、条件(与えられた情報)と選択肢(必要な情報)を見て決めます。
本問だと、「人」と「果物」と「階級」の3つを表現する必要があります。
3つなので、数字(=階級)を書き込む形式にしましょう。

本問では、誰がどの階級を買ったか分かるように、以下のような表を用意します。

ABCDEF残り
スイカ
メロン
ぶどう
モクセイ
モクセイ

ここに階級の数字を書き込んでいくよ

条件で決められていることを表に記入

まず、 4つ目の条件階級が3のスイカ、階級が6のメロン、階級が5のメロンの3点が売れ残った および 5つ目の条件Aは階級が4のスイカを購入した。また、Dは階級が2のスイカ、階級が4のメロン、階級が6のぶどうを購入した の2つはそのまま記入できますね。

ABCDEF残り
スイカ423
メロン45、6
ぶどう6

条件を読み込んで推理しながら表を埋める

また、 6つ目の条件Cは階級が5のスイカ、階級が1のメロン、階級が5のぶどうを購入しようと決めていた。また、Eは階級が1のスイカ、階級が2のメロン、階級が4のぶどうを購入しようと決めていた について、ぶどうは売れ残りがなかった(=6人全員がほしい階級を買った)ことより、CおよびEのぶどうの階級は、それぞれ5と4になります。
Cは2種類の階級が一致していたので、階級が5のスイカも買ったことになります。

さらに、Aについて、 2つ目の条件果物を3種類とも購入した者のうち、購入した階級が全て異なっていたのはDだけであった および 3つ目の条件購入した果物のうち、2種類の階級が一致していたのはBとCとFの3人だけであった より、もしAが3種類とも購入したとすれば、それらの階級は全て一致していなければならないことになります。

ところが、階級が4のメロンを買ったのはDであることはすでに確定済みなので、Aは3種類ではなく2種類の果物を買っていて、メロンは買わなかったことになります。

モクセイ
モクセイ

ぶどうはAが最初だから必ず買えるよ

ABCDEF残り
スイカ4523
メロン45、6
ぶどう564

次にEに注目すると、 6つ目の条件の後半Eは階級が1のスイカ、階級が2のメロン、階級が4のぶどうを購入しようと決めていた より、3種類購入していてかつ3つとも階級が異なっていたのはDだけなので、Eは3種類のどれかを購入しなかったことになります。

Eのメロンの順番は2番目ですが、 1つ目の条件EとFが購入しようと決めていた階級は、全ての果物で異なっていた より、Eは階級が2のメロンを買っています。
これによりEはスイカを買わなかったことが分かります。

ABCDEF残り
スイカ4523
メロン425、6
ぶどう564

また、EとFは買おうと思っていた階級が異なっていたので、Fのスイカの階級は1ではなく、消去法で6だったと分かります。
これにより、Bのスイカの階級は1であったことも明らかになります。

ABCDEF残り
スイカ415263
メロン425、6
ぶどう564

ここでFについて、2種類の果物の階級が一致する場合としては、「スイカとメロン」または「スイカとぶどう」または「メロンとぶどう」のいずれかですが、スイカの階級が6であることと、階級6のメロンが売れ残っていることより「スイカとメロン」はあり得ません。
また、ぶどうについても、6はDが買っているので「スイカとぶどう」もナシとなります。

モクセイ
モクセイ

果物だけにナシ(梨)です

結局、Fが買った果物のうち、階級が一致する2種類は「メロンとぶどう」に限られます。
メロンに注目すると、その階級は1または3であると分かります。
→場合分けへ

Fが買ったメロンの階級(1 or 3)で場合分け

(i)Fのメロンとぶどうの階級が1の場合

ABCDEF残り
スイカ415263
メロン4215、6
ぶどう5641

Cはメロンを購入しなかったことになり、消去法でBは階級が3のメロンを買ったのだと分かります。
さらに、Bは購入した果物のうち2種類の階級が一致するので、ぶどうの階級も3となります。
これによりAが階級2のぶどうを買ったことも分かります。

ABCDEF残り
スイカ415263
メロン34215、6
ぶどう235641

(ii)Fのメロンとぶどうの階級が3の場合

ABCDEF残り
スイカ415263
メロン4235、6
ぶどう5643

このとき、Cは階級が1のメロンを買ったことになります。
これにより、Bはメロンを買っていないことも分かります。

このことより、Bは階級が1(スイカと同じ)のぶどうを買ったことになり、消去法でAは階級が2のぶどうを買ったのだと分かります。

ABCDEF残り
スイカ415263
メロン14235、6
ぶどう215643

以上、完成した2パターンの表より、Aは「階級が2のぶどう」を購入したことが分かります。

よって、4が正解です。

おわりに:対応関係の問題を見たらまず表を作ること

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

対応関係の問題でまずすることは、表のフォーマットを用意することです。
表の内容は条件と選択肢を見て決めます。

表を用意したら、あとは条件から分かることを順番に記入していきます。
本問は「誰が」「何を」買ったかが分かる表があればよく、フォーマットを決めるのはそこまで難しくなかったのではないかと思います。
「何を」という部分が、さらに(果物)と(階級)の2項目からなるので、数字を書き込む形式になりました。

モクセイ
モクセイ

数字を書き込む形式なら、3つの情報を表せるからね

問題によっては○×を記入する方が有効な場合もあります
対戦結果を推測する問題なんかによく使われますが、「〜はあり得ない」という否定の情報を可視化できるメリットがあります。
ただし、二者択一な分、情報量が少ないので表にするとどうしても多くのマスを用意する必要が生じてしまいます。
その点、本問のように「誰が」「何を」を知るだけなら、数字や名前を直接書き込む形式の方がスッキリしていて見やすい表になります。

過去問を見ると分かりますが、数的処理では対応関係の問題はかなり多いです。
多いどころの話ではなく、国家総合職なら毎年2〜3問のペースで出題されています。
数的処理の攻略にあたって、対応関係の対策がいかに重要かが分かります。
対応関係は判断推理の肝なので、合格のためにはここをクリアすることが必要不可欠です。
ある程度は定式化できる部分もあるので、苦手な方も簡単な問題から徐々にステップアップして、自分なりのコツを身に付けましょう。
もちろん、本サイトでは今後も対応関係の問題を扱う予定なので、ぜひ活用してください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回もお楽しみに!

略解

3種類の果物それぞれに対し、誰がどの階級を購入したのか(あるいは購入しなかったのか)を明らかにするため、以下のような表を作成する。

  A B C D E F 残り
スイカ              
メロン              
ぶどう              

まず、2つの条件、「階級が3のスイカ、階級が6のメロン、階級が5のメロンの3点が売れ残った」および「Aは階級が4のスイカを購入した。また、Dは階級が2のスイカ、階級が4のメロン、階級が6のぶどうを購入した」を表に記入する。

  A B C D E F 残り
スイカ 4     2     3
メロン       4     5、6
ぶどう       6      

また、条件「Cは階級が5のスイカ、階級が1のメロン、階級が5のぶどうを購入しようと決めていた。また、Eは階級が1のスイカ、階級が2のメロン、階級が4のぶどうを購入しようと決めていた。」と、ぶどうは売れ残りがなかったことより、CおよびEのぶどうの階級は、それぞれ5と4である。
Cは2種類の階級が一致していたことより、階級が5のスイカを購入したことも分かる。

次にAについて、2つの条件「果物を3種類とも購入した者のうち、購入した階級が全て異なっていたのはDだけ」および「購入した果物のうち、2種類の階級が一致していたのはBとCとFの3人だけ」より、もしAが3種類とも購入したとすれば、それらの階級は全て4である。

ところが、階級が4のメロンはDが購入しているので、Aは2種類の果物(スイカとぶどう)を購入したことになる。

  A B C D E F 残り
スイカ 4   5 2     3
メロン     4     5、6
ぶどう     5 6 4    

またEについて、条件によると「Eは階級が1のスイカ、階級が2のメロン、階級が4のぶどうを購入しようと決めていた」である。
ところが、3種類購入していてかつ3つとも階級が異なっていたのはDだけなので、Eは3種類のどれかを購入しなかったことになる。
このことと、条件「EとFが購入しようと決めていた階級は、全ての果物で異なっていた」より、Eは階級が2のメロンを購入しており、かつスイカを買わなかったことが分かる。

また、EとFは買おうと思っていた階級が異なるから、Fのスイカの階級は消去法で6である。
これにより、Bのスイカの階級は1であったことも決まる。

  A B C D E F 残り
スイカ 4 1 5 2 6 3
メロン     4 2   5、6
ぶどう     5 6 4  

ここからはFのメロンとスイカの階級が(i)1の場合と(ii)3の場合に分けて考察する。

(i)1の場合
Cはメロンを購入しなかったことになり、消去法でBは階級が3のメロンを購入したと分かる。
さらに、Bは購入した果物のうち2種類の階級が一致するから、ぶどうの階級も3である。
これによりAが階級2のぶどうを買ったことも決まる。

  A B C D E F 残り
スイカ 4 1 5 2 6 3
メロン 3 4 2 1 5、6
ぶどう 2 3 5 6 4 1

(ii)3の場合
このとき、階級が1のメロンはCが購入している。
このことから、Bはメロンを購入しなかったことになる。
これにより、Bは階級が1のぶどうを購入したことになり、消去法でAは階級が2のぶどうを購入したと分かる。

  A B C D E F 残り
スイカ 4 1 5 2 6 3
メロン 1 4 2 3 5、6
ぶどう 2 1 5 6 4 3

以上より、Aは「階級が2のぶどう」を購入したことが分かる

したがって、正解は4である。

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