部内会議が行われた時間

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本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。

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といっても特別なことはやらず、今回もただ淡々と解説していきます。
何度も足を運んでくれている方は、今後とも本サイトをどうぞよろしくお願いいたします。

前回は、駐車場のレイアウト図から駐車した順番を確定させる問題でした。
解答に必要な情報は何であるか、問題文から読み取る練習をしましょう。
ぜひ解いてみてください。

もう解いた方は、お疲れ様でした。
解きっぱなしにせず、解法を使いこなせるまで繰り返し復習することをおすすめします。
解法を学ぶときは、ぜひ「解法の公式化」にチャレンジしてみてください。
個々の問題の解説から、他の問題に応用できそうな知識を読み取って、使いこなせるように練習するのです。
問題演習で大切なのは、個々の問題の解き方を丸暗記することではなく、一つの解き方から似た問題を攻略できる応用力を身につけることです。
本試験では過去問と全く同じ問題が出ることはほぼないからです。
数的処理の勉強が解説の丸暗記に終始してしまってはいませんか?
いまからでも、「解法の公式化」に軸をおいた勉強法にシフトしましょう!

復習がバッチリな方は、本日の問題へ参りましょう!

本日の演習問題

ある会社の社員A〜Fは、それぞれ営業部、人事部、総務部、経理部、広報部のうちのいずれかに属し、平時は同一の部屋(事務所)にいる。ある日、16時から17時20分までの80分間において、部署ごとに会議を行った。次のことが分かっているとき、確実に正しいといえる記述はどれか。
ただし、A〜Fはいずれも会議の開始時刻に事務所を出、会議の終了時刻に事務所に戻ったものとする。

  • 会議に要した時間は、営業部は30分、人事部と総務部は40分、経理部と広報部は50分だった。
  • A〜Fのうち2人は営業部であり、その他の4人は営業部以外の部署のうち、互いに異なる部署に所属する。
  • A〜Fのうち、16時に事務所を出たのはAのみであり、Dは16時50分に事務所を出た。また、17時20分時点では6人とも事務所にいた。
  • 16時30分に2人が同時に事務所を出たが、その2人が事務所に戻った時刻はそれぞれ異なっていた。また、その2人を除いた4人が事務所を出た時刻はいずれも異なっていた。
  • Eが事務所を出た時刻は、営業部のCが事務所に戻った時刻と一致した。
  • 経理部の社員と同時に事務所に戻った者はいなかった。
  1. Aは経理部の社員である。
  2. Bは広報部の社員である。
  3. Cは16時50分に事務所に戻った。
  4. DとFは17時20分に事務所に戻った。
  5. A〜Fのうち、5人が同時に事務所にいなかった時間が5分以上あった。

部署ごとに会議を行う問題です。
必要な情報は2つ、A〜Fの所属する部署と、事務所にいなかった時間です。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それではスタート!

詳しい解説

判断推理の文章題では、まず欲しい情報を明確にするのが先決です。
そこで選択肢をチェックすると、知りたいのは次の2つだと分かります。

  • A〜Fの所属部署
  • A〜Fが事務所にいなかった時間帯(=会議に出ていた時間)
解法のポイント
判断推理の文章題では、必要な情報を選択肢から読み取って図表として可視化する

結局、5つの部署の会議のタイムテーブルを作るのが本問の目標になります。
次のようなフォーマットを用意しましょう。

会議のタイムテーブル
会議のタイムテーブル

条件を一読して分かるのは、Cが営業部であることです( 5つ目の条件Eが事務所を出た時刻は、営業部のCが事務所に戻った時刻と一致した。 )。

加えて、Aが16時に、Dが16時50分にそれぞれ事務所を出たこと( 3つ目の条件A〜Fのうち、16時に事務所を出たのはAのみであり、Dは16時50分に事務所を出た。また、17時20分時点では6人とも事務所にいた。 )も書き込んでおきましょう。
矢印の長さは今は適当でOKです。

ここで3つ目の条件をよくよく読むと、「〜、Dは16時50分に事務所を出た。また、17時20分時点では6人とも事務所にいた。」とあります。
この条件だと、Dが事務所にいなかった時間は「16時50分〜17時20分」とするしかありません。
すなわち、会議の時間が30分だったことになるので、Dは営業部であると分かります。

これで、営業部の2人が確定しました。
あとの4人は残りの4部署(人事部、総務部、経理部、広報部)に1人ずつ振り分けられます。

次に、 5つ目の条件Eが事務所を出た時刻は、営業部のCが事務所に戻った時刻と一致した。 について考えてみます。

会議は80分の間に全て終わる、という前提によると、CとEが事務所にいなかった時間は2人合わせて80分以内でなければなりません。
Cは営業部なので、事務所にいなかった時間は30分です。
一方、Eは営業部以外なので、事務所にいなかった時間は40分か50分のいずれかです。
仮に50分(経理部 or 広報部)であるとすると、Cとの合計は80分になりますが、この場合の2人のタイムスケジュールは次のようになります。

C:16時〜16時30分→E:16時30分〜17時20分

しかし、これでは3つ目の条件の前半部分、「A〜Fのうち、16時に事務所を出たのはAのみ」に反します。

Eが事務所にいなかった時間を40分(人事部 or 総務部)とすれば、以下のようなスケジュールで条件をクリアすることができます。
先ほどのスケジュールから、Cの会議の時間を10分前倒ししたものです。

C:16時10分〜16時30分→E:16時30分〜17時20分

ここまでに分かったことを表に書き込みます。

CとEについて分かったことを記入
CとEについて分かったことを記入

ここまでで会議の開始時刻が決まっていないBとFが、 4つ目の条件16時30分に2人が同時に事務所を出たが、その2人が事務所に戻った時刻はそれぞれ異なっていた。また、その2人を除いた4人が事務所を出た時刻はいずれも異なっていた。 に言う「同時に事務所を出た」2人になります。
さらに、後半部分の「2人が事務所に戻った時刻はそれぞれ異なっていた」より、会議に要した時間として、2人のうち一方は40分、他方は50分だったことになります。
すると、残るAは50分ですね。
ここまでを表に記入します。

Aの会議時間とBおよびFが事務所を出た時間が確定
Aの会議時間とBおよびFが事務所を出た時間が確定

あとは、BとFが事務所にいなかった時間(40分 or 50分)で場合分けを生じます。
(i)Bが40分でFが50分の場合と、(ii)Bが50分でFが40分の場合に分かれます。

6つ目の条件経理部の社員と同時に事務所に戻った者はいなかった。 に注意しながら、残った人の所属部署を可能な範囲で特定します。

(i)の場合、Fは経理部か広報部ですが、DやEと同じ時刻に退店していることから、経理部ではなく広報部と決まります。
これにより、Aは経理部であることも決まります。
Bは人事部か総務部のいずれかである、というところまでは決まりますが、そのどちらであるのかは確定しません。(Eも同様です)

AとFの部署が確定
AとFの部署が確定

(ii)の場合、Bが広報部であることとFの部署が確定しないこと以外は同じです。

BとFの部署が(i)とは逆になる
BとFの部署が(i)とは逆になる

以上、2つのタイムテーブルをもとに選択肢を検討すると、確実に正しいといえる記述は1しかありません。

よって、1が正解です。

おわりに

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

A〜Fが属する部署と、会議のタイムテーブルを明らかにする問題でした。
ただの表ではなく、矢印で時間を表現してタイムテーブルを作るところが本問の肝です。
選択肢から逆算して、欲しい情報が「部署と会議の時間」であると分かっても、矢印を書き込んで可視化するという発想にはなかなか至らないかもしれません。
本問に限っては、選択肢から必要な情報を見極めることができたら十分だろうと思います。
もちろん、本番では正答に至らなければ評価はされませんが、ここに来る皆さんはまだ道半ばであるということを加味すれば、自力で「解法のポイント」に気づいただけでも御の字でしょう。
モチベーションを保つ意味でも、できたところに目を向けるのは大切です。
今はできないことがあっても大丈夫です。
足りない部分は本番までに身につければいいだけの話ですから。
問題が解けなくてもあまり思いつめず、マイペースに行きましょう!

本サイトでは、今後もこうした演習用の問題をアップしていく予定なので、ブックマークなどして気軽に訪れてもらえたらうれしいです。
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次回もお楽しみに!

略解

「A〜Fの所属する部署」と「各部署の会議の時間」が分かるように、次のような表を用意する。

会議のタイムテーブル

会議のタイムテーブル

5つ目の条件「Eが事務所を出た時刻は、営業部のCが事務所に戻った時刻と一致した。」より、Cは営業部である。

また、3つ目の条件「A〜Fのうち、16時に事務所を出たのはAのみであり、Dは16時50分に事務所を出た。また、17時20分時点では6人とも事務所にいた。」より、AとDが事務所を出た時間も分かる。
さらにこの条件より、Dが事務所にいなかった時間は「16時50分〜17時20分」と決まる。
すなわち、会議の時間が30分だったことになるので、Dは営業部であると分かる。

5つ目の条件「Eが事務所を出た時刻は、営業部のCが事務所に戻った時刻と一致した。」について、会議は80分の間に全て終わるから、CとEが事務所にいなかった時間は2人合わせて80分以内である。
Cが事務所にいなかった時間は30分であり、Eが事務所にいなかった時間は40分か50分のいずれかである。
仮に50分とすると、Cとの合計は80分となるが、この場合の2人のタイムスケジュールは次のようになる。

C:16時〜16時30分→E:16時30分〜17時20分

これは3つ目の条件の前半部分、「A〜Fのうち、16時に事務所を出たのはAのみ」に反するので不適。
すなわち、Eが事務所にいなかった時間は40分であり、次のようなスケジュールとなる。

C:16時10分〜16時30分→E:16時30分〜17時20分

CとEについて分かったことを記入

CとEについて分かったことを記入

以上より、4つ目の条件「16時30分に2人が同時に事務所を出たが、その2人が事務所に戻った時刻はそれぞれ異なっていた。また、その2人を除いた4人が事務所を出た時刻はいずれも異なっていた。」の「2人」はBとFである。
加えて、後半部分の「2人が事務所に戻った時刻はそれぞれ異なっていた」より、会議に要した時間として、2人のうち一方は40分、他方は50分となる。
残るAは50分である。

Aの会議時間とBおよびFが事務所を出た時間が確定

Aの会議時間とBおよびFが事務所を出た時間が確定

以下、(i)Bが40分でFが50分の場合と、(ii)Bが50分でFが40分の場合に分けて考える。

(i)の場合、Fは経理部か広報部ですが、DやEと同じ時刻に退店していることから、経理部ではなく広報部である。
これにより、Aは経理部と決まる。
Bは人事部か総務部のどちらであるのかは確定しない。(Eも同様)

AとFの部署が確定

AとFの部署が確定

(ii)の場合、Bが広報部となり、Fの部署は人事部か総務部のいずれかとなる。

BとFの部署が(i)とは逆になる

BとFの部署が(i)とは逆になる

以上、(i)と(ii)のタイムテーブルをもとに選択肢を検討すると、確実に正しいといえる記述は1しかない。

したがって、1が正解である。

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