面接試験の席順

こんにちは。初めましての方は初めまして。ご覧いただきありがとうございます!
本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。

筋トレを習慣化して3ヶ月ほどですが、今日ジムに置いてある体組成計で計ったら、とうとう両腕の評価で最高値の4を記録することができました!
計測結果は毎回結構ブレるので偶然かもしれませんが、こういった目に見える記録は継続する上でかなり励みになりますね。
公務員試験の過去問演習で、たまたまある年の結果がめちゃくちゃ良かったときの高揚感に通じるものがあるな、と思いました。

前回は、三角柱と円柱の切断面を考える問題をやりましたね。
国家総合職で毎年必ず出題のある空間図形の問題なので、解いてない方はぜひ挑戦してみてください。
もう解いた方も、忘れないうちに解き直してみることをおすすめします。
一度解説を読んだだけではすぐに忘れてしまいますし、一から自力で解くことで新たな発見もあるはずです。
解説を読んで分かったような気がしても、いざ自分の手で解いてみると思わぬところでつまづく、というのはよくあります。
そういった「分かったつもり」になっている箇所を洗い出すのには、解き直しが有効です。
せっかく勉強した解法も、活用できなければ意味がありませんよね。
本番で知識を活用するには、この「分かったつもり」をなくしていく作業が必要となります。
一度解いた問題も、日を置いてからまた挑戦してみてください。
復習がバッチリな方は、本日の問題へ参りましょう!

本日の演習問題

A〜Fの6人が、図のように横一列に並んだイスに座って面接試験を受ける。試験開始前は会場に到着した者から順に、空いている座席のうちで扉から最も遠いイスに詰めて座り、試験終了後は扉に近い者から順に退席することになっている。試験は午前と午後の2回に分けて行われ、受験者は午前と午後の間に一旦解散してから再び同じ部屋に集められた。2回の試験における座席の位置および退席時の状況について、次のことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。

面接会場のレイアウト

  • Aの座席は午前、午後ともFより扉に近かった。
  • Bの座席は午前、午後ともDより4人分だけ扉に近かった。
  • Cは午前と午後のいずれかで4番目に会場に到着した。
  • Dは午前、午後とも扉から遠い3席のいずれかに座った。
  • 午後の試験でEが退席した順番は、午前に比べて3人分早かった。
  • 座席の位置が午前と午後で変化しなかったのはFだけであった。
  1. 午前の試験終了時に最も早く退席したのはAであった。
  2. 午前と午後の座席番号の合計数が最も大きいのはAであった。
  3. 午前と午後の座席番号の合計数が最も小さいのはDであった。
  4. 午前と午後の座席番号の合計数が3番目に大きいのはFであった。
  5. 午前と午後の試験のいずれにおいてもCとFは隣り合っていた。

座席の位置(=到着した順序)を考える問題です。
制約条件の強いものから順に考えるのがコツです。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それではスタート!

詳しい解説

順序関係や位置関係の問題では、制約の条件が強いものから順に適用すると場合分けが少なく済み、見通しが良くなります。

本問でいうと、条件「Bの座席は午前、午後ともDより4人分だけ扉に近かった」から手を付けるのがよいです。
この条件より、午前午後とも「(扉から遠い席から)Dが1番目でBが5番目」あるいは「Dが2番目でBが6番目」のいずれかしかあり得ないことが分かり、これと条件「座席の位置が午前と午後で変化しなかったのはFだけであった」より、以下の2通りの場合に限られます。

BとDの座席位置で場合分け
BとDの座席位置で場合分け

ちなみに、これらは条件「Dは午前、午後とも扉から遠い3席のいずれかに座った」を満たしています。

次に考えるべきは、条件「座席の位置が午前と午後で変化しなかったのはFだけ」です。
これによると、上の(i)と(ii)のいずれであっても、Fの座席は3番目か4番目のどちらかになります。
仮に4番目であったとすると、午前午後とも4番目はFとなりますが、これでは条件「Cは午前と午後のいずれかで4番目に会場に到着した」に合いません。

したがって、Fの座席は午前午後とも3番目でなければなりません。

3番目=Fが確定
3番目=Fが確定

また、条件「午後の試験でEが退席した順番は、午前に比べて3人分早かった」を考えましょう。
これは、午前の試験におけるEの座席番号が、午後の試験の座席番号よりも3つ少ないことを意味します。
例えば、午前の試験で座席番号が1だった場合、午後の座席番号は4となります。
とすると、Eの座席番号は(i)では午前が2番で午後は5番、(ii)では午前が1番で午後が4番、となるしかありません。

Eの座席番号が確定
Eの座席番号が確定

あとはAとCの位置が決まれば、(i)、(ii)とも座席が確定します。

まず(i)から考えると、午後の試験について、条件「Aの座席は午前、午後ともFより扉に近かった」があるので、午後の1番はC(Aは4番)となります。
すると、条件「Cは午前と午後のいずれかで4番目に会場に到着した」より、午前の4番はC(Aは6番)です。

次に(ii)について、午後の試験では4番にEがいるので、午前の4番はC(Aは5番)でなければなりません。
午後は、条件「Aの座席は午前、午後ともFより扉に近かった」より、Cが2番(Aは6番)となります。

全員の座席番号が確定
全員の座席番号が確定

これを元に、座席番号の合計数を算出すると次のようになります。

(i)順位(ii)順位
A6+4=1025+6=111
B5+6=1116+5=111
C4+1=554+2=63
D1+2=362+1=36
E2+5=731+4=55
F3+3=643+3=63

これより、選択肢のうち確実に正しいといえるのは3しかありません。
よって、3が正解です。

おわりに

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

面接試験の席順を推測する問題でした。
位置関係や順序関係の問題では、制約条件の強い(=あり得るケースが限定される)条件から手を付けるのが定石です。
本問なら、「Bの座席は午前、午後ともDより4人分だけ扉に近かった」という条件から考えれば、場合分けを2通りに絞り込むことができ、その後の考察がしやすくなります。
この分岐は最後まで残りますが、どちらの場合にも合う選択肢を選べば、結果が1通りに決まらなくても問題ありません。
国家総合職では2通りの結果が残るのはごく普通にあることなので、1通りに決まらないからといって解き直す必要はありません。
解答が1つに決まるなら、自信を持ってよいでしょう。

国家総合職の数的処理のうち、特に判断推理の区分では、順序関係は対応関係に次いで重要度の高い分野です。
どちらも条件を論理的に考察して答えを得る、という部分は共通しているので、一方を対策すれば他方にも良い影響があることでしょう。
対応関係ほどではないにしろ、順序関係もかなりの頻度で出題されているので、決してないがしろにはできません。
今後、本サイトでもまた違った問題を扱っていく予定なので、併せてご活用ください!

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次回もお楽しみに!

略解

条件「Bの座席は午前、午後ともDより4人分だけ扉に近かった」および「座席の位置が午前と午後で変化しなかったのはFだけであった」より、あり得るのは以下の2通りのケースである。

BとDの座席位置で場合分け

BとDの座席位置で場合分け

これらはいずれも条件「Dは午前、午後とも扉から遠い3席のいずれかに座った」を満たす。

次に、条件「座席の位置が午前と午後で変化しなかったのはFだけ」によると、上の(i)と(ii)のいずれでもFの座席は3番目か4番目のどちらかである。
しかし、仮に4番目であったとすると、条件「Cは午前と午後のいずれかで4番目に会場に到着した」を満たせないので不適。

したがって、Fの座席は午前午後とも3番目と決まる。

3番目=Fが確定

3番目=Fが確定

また、条件「午後の試験でEが退席した順番は、午前に比べて3人分早かった」について、これは午前の試験におけるEの座席番号が、午後の試験の座席番号よりも3つ少ないことを意味する。
この条件より、Eの座席番号は(i)では午前が2番で午後は5番、(ii)では午前が1番で午後が4番、となる。

Eの座席番号が確定

Eの座席番号が確定

AとCの座席について、(i)の午後の試験について、条件「Aの座席は午前、午後ともFより扉に近かった」より、午後の1番はC(Aは4番)となる。
これと条件「Cは午前と午後のいずれかで4番目に会場に到着した」より、午前の4番はC(Aは6番)となる。

次に(ii)について、午後の試験では4番にEがいるから、午前の4番はC(Aは5番)となる。
午後は、条件「Aの座席は午前、午後ともFより扉に近かった」より、Cが2番(Aは6番)となる。

全員の座席番号が確定

全員の座席番号が確定

これを元に、座席番号の合計数を算出すると次のようになる。

  (i) 順位 (ii) 順位
A 6+4=10 2 5+6=11 1
B 5+6=11 1 6+5=11 1
C 4+1=5 5 4+2=6 3
D 1+2=3 6 2+1=3 6
E 2+5=7 3 1+4=5 5
F 3+3=6 4 3+3=6 3

これより、確実に正しいといえる選択肢は3しかない。
よって、正解は3である。

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