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本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。
今回のテーマは「対応関係」です。
対応関係でまずすることは?→「○○」
「○○」が分からない方は、以下の記事がオススメです。
演習問題:レンタカーの貸出状況と対応関係
あるレンタカー会社には、A〜Dの4種類の自動車があり、Aを2台、B〜Dを1台ずつ保有している。ア〜オの5名は、ある5日間、毎日このレンタカー会社から1台ずつ自動車を借りることになった。レンタカー会社は1日ごとにのみ自動車の貸出を行っており、この期間の貸出状況について、次のことが分かっている。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | C | ||||
3日目 | |||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
- Aを2日以上連続して借りた者はいなかった。
- Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった。
- Cを2日連続で借りた者はいたが、3日以上連続で借りた者はいなかった。
- Cを2日連続で借りた者が、次に再びCを借りる場合には2日以上の空きがあった。
- Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた。
このとき、確実に正しいといえるのは次のうちどれか。ただし、1日目より前にこのレンタカー会社を利用して自動車を借りていた者はいないものとする。
- エはこの5日間に、Aを2回借りていた。
- アはこの5日間に一度もBを借りなかった。
- イは5日目にCを借りていた。
- イはこの5日間に一度もDを借りなかった。
- ウは5日目にDを借りていた。
3
レンタカー会社の貸出状況に関する問題です。
問題を解くための大きなヒントがすでに与えられていますよ。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。
それでは、解説スタート!
解説
対応関係の問題を見たら、まず表を作ってください。
まずは適切なフォーマットを用意すること
- 項目が2つ→○×式
- 項目が3つ→数字など書き込み式
表にどんな情報を盛り込むかは、条件や選択肢を見て決めます。
本問は「誰が」「いつ」「どの車種を借りた」のかが重要です。
表にする要素が3つの場合は、「書き込み式」が有効です。
「〜日目」を縦に、「ア〜オ」を横に並べて「A〜D」を書き込もう
……幸いなことに、本問はここまで考えなくてもOK。
表はすでに与えられてるので、これを活用します。
以下、条件をもとに表を完成させます。
条件から確定することを表に記入
2日目について、 1つ目の条件Aを2日以上連続して借りた者はいなかった より、2日目にAを借りたのはウとオに決まります。
自動車5台に対して借り手が5人だから、誰かしらがAを借りている
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | A | C | A | ||
3日目 | |||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
またオについて、1日目と4日目にDを借りたことが分かってます。
これは、
5つ目の条件Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた
の後半の記述に該当するケースであったことを意味します。
このことより、オが3日目に借りたのはCだったと分かります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | A | C | A | ||
3日目 | C | ||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
ここからは場合分けが必要になります。
再び2日目に注目すると、2日目のアが(i)Bの場合と(ii)Dの場合に分けられます。
2日目のアの車種で場合分け
(i)2日目のアがBのとき
このとき、2日目のイはDになります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | C | ||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
3日目において、 1つ目の条件Aを2日以上連続して借りた者はいなかった より、Aを借りたのはアとエに決まります。
イは4日目がAで、ウは2日目がAだから、消去法でアとエをAにするしかない
3日目であと残っているのはBとDですが、
5つ目の条件Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた
より、イをBとするしかありません。
残ったウがDとなります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | A | B | D | A | C |
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
残る4日目と5日目も、同じように考えます。
4日目について、
1つ目の条件Aを2日以上連続して借りた者はいなかった
より、もう一台のAはウになります。
あとはBとCですが、
2つ目の条件Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった
より、アがBを借りることはなく、アがC、エがBとなります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | A | B | D | A | C |
4日目 | C | A | A | B | D |
5日目 | A |
残る5日目は、
5つ目の条件Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた
より、エをDとするしかありません。
すると、
1つ目の条件Aを2日以上連続して借りた者はいなかった
よりオがAになり、
2つ目の条件Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった
よりウがBです。
残ったイはCとなり、表が完成します。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | A | B | D | A | C |
4日目 | C | A | A | B | D |
5日目 | A | C | B | D | A |
(ii)2日目のアがDのとき→×
このとき、2日目のイはBになります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | D | B | A | C | A |
3日目 | C | ||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
3日目について、(i)と同様の考え方によりアとエがAになります。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | D | B | A | C | A |
3日目 | A | A | C | ||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
ところがこの場合、Bがイとウのどちらであっても 2つ目の条件Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった を満たすことができません。 よって(ii)のケースはあり得ません。
結局、条件を満たすのは(i)の1パターンのみとなります。
この表をもとに選択肢を検討すると、確実に正しいと言えるのは3だけです。
以上より、3が正解です。
おわりに:対応関係は表とともに
お疲れ様でした!
対応関係の問題を見たら、まず表を作ることを考えましょう。
表なしに対応関係を解くのは不可能といっても過言ではありません。
今回は「いつ」「誰が」「どの車種」を借りたのか、という問題でした。
始めから表が用意されている分、解きやすい部類の問題です。
解き方も基本に忠実に、「分かることを整理→場合分け→選択肢を検討」という流れに沿えばOKです。
本番なら、こういう問題で確実に得点したいところです。
解説で紹介した「解法のポイント」は他の対応関係にも有効なので、ぜひ使いこなしてください。
国家一般職の数的処理という、未知なる領域へ
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略解
条件「Aを2日以上連続して借りた者はいなかった」より、2日目にAを借りたのはウとオである。
オについて、条件「Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた」より、3日目はCとなる。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | A | C | A | ||
3日目 | C | ||||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
(i)2日目のアがBのとき(イはD)
3日目について、条件「Aを2日以上連続して借りた者はいなかった」より、Aを借りたのはアとエに決まる。
条件「Dを借りた者が、次に再びDを借りるまでには3日以上の空きがあった。ただし、この3日間にCを借りた場合は、Cを借りた翌日にDを借りていた」より、イがB、ウがDである。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | A | B | D | A | C |
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
4日目について、条件「Aを2日以上連続して借りた者はいなかった」より、ウはAである。
条件「Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった」より、アがC、エがBとなる。
残る5日目は、 エがD、オがA、 ウがB、イがCとなる。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | B | D | A | C | A |
3日目 | A | B | D | A | C |
4日目 | C | A | A | B | D |
5日目 | A | C | B | D | A |
(ii)2日目のアがDのとき(イはB)→×
3日目について、(i)と同様の考え方によりアとエがAである。
ところがこの場合、Bがイとウのどちらであっても条件「Bを借りた者が、次に再びBを借りるまでには3日以上の空きがあった」を満たすことができないので不適。
ア | イ | ウ | エ | オ | |
1日目 | A | A | B | C | D |
2日目 | D | B | A | C | A |
3日目 | A | A | C | ||
4日目 | A | D | |||
5日目 | A |
以上の結果より、確実に正しいといえる選択肢は3である。
したがって、3が正解である。
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