こんにちは!
公務員試験の数的処理解説サイト「数的処理の穴場」へようこそ。
【2】どこよりも詳しい解説
【3】誰でもすぐに使える「解法のポイント」
を扱う、ありそうでなかった数的処理の学習サイトです。
公務員試験の数的処理をはじめとした、算数/数学の試験を受ける方は必見!
ぜひ最後まで読んでいってください。

「解法のポイント」はないこともある、かもしれない
今回のテーマは……「推論(集合と論理)」
推論問題の基本形は、「論理的に正しいといえる記述を選ぶ」というもの。
一見すると難しそうですが、実は解き方が決まっているので得点しやすいテーマでもあります。
調べるための具体的な方法は大きく2つあり、
「命題」と「真偽表」
この「どちらを使うか」を見極められることが重要です。
ここをクリアすれば、あとはお決まりの解き方をするだけ。
- 命題 → 命題の性質(対偶や三段論法)を駆使して推論を導き出す
- 真偽表 → ○×の全パターン一覧(真偽表)を作って消しこみ

解法を選ぶところからが遠足です(?)
今回は、このいずれかで解く推論のオリジナル問題を用意しました。
最後まで読むと、推論問題の解法パターンが分かって自信が持てるようになります。
元塾講師の筆者が、【世界一ていねいな解説】でお送りします。

命題&真偽表の基礎固めが済んだら迷わずGO!
問題:勤務状況に関する推論問題
ある会社に勤務する社員について、次のことが分かっているとき、確実に正しいといえるのはどれか。
- 月当たりの残業時間が20時間以上の社員は、重要プロジェクトを担当している。
- 重要プロジェクトを担当している社員は、月次会議に参加しているか、あるいは在宅勤務をする日がある。
- 遅刻をしたことがある社員は、月当たりの残業時間が30時間以上で、かつ毎朝8時以降に出社している。
- 遅刻をしたことがない社員は、毎朝8時よりも前に出社している。
- 重要プロジェクトを担当していない社員は、月当たりの残業時間が10時間未満である。
- 月次会議に参加している社員は、月当たりの残業時間が20時間未満である。
- 在宅勤務をする社員は、遅刻をしたことがある。
- 毎朝8時以降に出社している社員は、重要プロジェクトを担当している。
- 遅刻をしたことがない社員は、月当たりの残業時間が20時間未満である。
4
推論の解き方は「命題」か「真偽表」
どちらかが決まれば、あとは一本道。
以下、詳しい解説。
あっさりした解説がお好みの方は、一番下の略解を見てね。
おっと申し遅れました。
解説は筆者、「数的処理の穴場」管理者のモクセイがお送りします。
↑これでも元塾講で国家総合職の筆記合格者

おそすぎる自己紹介
それでは、解説スタート!
解説:条件命題から推論を導く
- 命題として処理(対偶や三段論法)
- 真偽表を作る
- その他
条件も選択肢も、全て「○○という社員は××」という表現。
これはそのまま「○○ならば××」と言い換えても意味が通ります。
これより、本問は1の命題による解法を使うと判断できます。

真偽表は?
○×で表現できそうだけど
真偽表が有効なのは、○×の項目が4~5つのとき。
本問だと、項目は
残業
重要プロジェクト
会議
在宅
朝時間
遅刻
と、少なくとも6つ。
よって、真偽表で解くのは困難と判断できます。

\(2^6=64\)通りの○×の組を書き出す羽目になる
条件を命題に翻訳
1つ目の条件月当たりの残業時間が20時間以上の社員は、重要プロジェクトを担当している。 :\(残業20以上 \Rightarrow プロジェクト \)
2つ目の条件重要プロジェクトを担当している社員は、月次会議に参加しているか、あるいは在宅勤務をする日がある。 :\(プロジェクト \Rightarrow (会議 \lor 在宅) \)
3つ目の条件遅刻をしたことがある社員は、月当たりの残業時間が30時間以上で、かつ毎朝8時以降に出社している。 :\(遅刻 \Rightarrow (残業30以上 \land 8時以降) \)
これは、次の2つの命題に分割できます。
\[
遅刻 \Rightarrow 残業30以上 \\
遅刻 \Rightarrow 8時以降
\]
4つ目の条件遅刻をしたことがない社員は、毎朝8時よりも前に出社している。 :\(\overline{遅刻} \Rightarrow \overline{8時以降} \)
以下、これらをもとに選択肢を一つずつ検討します。
1→×:対偶からの十分条件確認
推論:\(\overline{プロジェクト} \Rightarrow 残業10未満 \)
条件を使ってこの命題を導ければOK。
そのためには、まず「\(\overline{プロジェクト} \Rightarrow 〜\)」の形が必要。
→1つ目の条件「\(残業20以上 \Rightarrow プロジェクト\)」の対偶がこれに当たります。
\(\overline{プロジェクト} \Rightarrow \overline{残業20以上}\)
十分条件OK?→NO
推論と条件(の対偶)を見比べると、十分条件が少しちがう。
「\(\overline{残業20以上}\)」のとき、必ず「残業10未満」であればOK、ですが……
結論はNO。
「\(\overline{残業20以上}\)」(=20未満)は残業10~20時間も含むからです。
(10未満「ではない」!!)
つまり推論は偽であり、選択肢1は誤りといえます。
2→×:必要条件(○○ならば~)なし、対偶もダメ
推論:\(会議 \Rightarrow \overline{残業20以上}\)
まずは「\(会議 \Rightarrow 〜\)」の形が必要。
ですが、条件命題の中にこの形はありません。

対偶をとったとしてもダメ
条件から推論命題を導くことはできないので、この推論は偽。
したがって、選択肢2は誤りといえます。
3→×:条件命題から推論を導けない
推論:\(在宅 \Rightarrow 遅刻 \)
「\(在宅 \Rightarrow 〜\)」の形を探しますが、条件命題(とその対偶)にこの形はありません。
推論命題を導出することができない以上、選択肢3は誤りです。
4→○:対偶と三段論法と、少しの常識
推論:\(8時以降 \Rightarrow プロジェクト \)
「\(8時以降 \Rightarrow 〜\)」を探しますと、、、
5つ目の条件命題の対偶が当てはまります。
\(\overline{遅刻} \Rightarrow \overline{8時以降}\)
↓対偶
\(8時以降 \Rightarrow 遅刻\)
次に「\(遅刻 \Rightarrow ~\)」の形があれば、三段論法で次につながります。
あっ!(小林)
3つ目の条件命題を見てください。
「\(遅刻 \Rightarrow 残業30以上\)」を、上の対偶命題につなげられます。
\(8時以降 \Rightarrow 遅刻 \Rightarrow 残業30以上\)
次に必要なのは、「\(残業30以上 \Rightarrow ~\)」の形。
が、この形は対偶も含めどこにもありません。

4は偽!おしまい!

あきらめないでぇ!
趣向を変えて、逆算的に十分条件(~ ⇒ プロジェクト)をさがしてみますと、、、
「\(残業20以上 \Rightarrow プロジェクト \)」が見つかります。
これをうまいことくっつけられないか?と考えてみます。
時間数の関係に注目すると、
\(残業30以上 \Rightarrow 残業20以上 \)
という隠しコマンドに気づきます。

これでコンボがつながる
\[
8時以降 \Rightarrow 遅刻 \\
\Rightarrow 残業30以上 \Rightarrow 残業20以上 \\
\Rightarrow プロジェクト
\]
これは推論命題に他なりません(推論は真)。
したがって、選択肢4は正しいといえます。
5→×:ループする条件命題
推論:\(\overline{遅刻} \Rightarrow \overline{残業20以上}\)
「\(\overline{遅刻} \Rightarrow 〜\)」の形は、、、
5つ目の条件命題がそれそのもの。
\(\overline{遅刻} \Rightarrow \overline{8時以降}\)
次は、「\(\overline{8時以降} \Rightarrow ~\)」の形が必要。
→4つ目の条件命題の対偶(\(\overline{8時以降} \Rightarrow \overline{遅刻}\))がそれ。
これらと三段論法でつなげると、
\[
\overline{遅刻} \Rightarrow \overline{8時以降} \Rightarrow \overline{8時以降}\Rightarrow ……
\]
と無限ループします。
でもこれ以外に道はないので、推論は偽となります。
したがって、選択肢5は誤り。
以上より、4が正解です。
おわりに:命題のパターンは条件から推論を導く
お疲れ様でした!
推論問題の解き方には特定のパターンがあります。
「命題」か「真偽表」か
命題で解く場合、「条件命題を使って推論を導くこと」がミッション。
推論&条件を命題化
→推論命題の必要条件や十分条件を探してくっつける
というのがお決まりのパターン。
そのための手段として、対偶や三段論法といった基礎知識が必要となります。
類題紹介:推論問題~命題も真偽表も~

推論問題を扱った過去記事をピックアップします
☆シンプル(やさしめ)
☆本格的(難しめ)
ほか、推論問題はこちらから。
遅刻(tikoku)ってほぼTikTokよね
最後までお読みいただきありがとうございました。
本サイトでは、今後もこうした演習用の問題をアップしていく予定なので、ブックマークなどして気軽に訪れてもらえたらうれしいです。
また、運営のやる気UPと記事のクオリティアップにつながりますので、ご意見やご感想などありましたら、お気軽にコメントにてお知らせください!
この記事が参考になったら、ぜひシェアしてください!
Tweet次回もお楽しみに!



コメント