【国家一般職】イヤでも得意になる。数的処理の方程式はこの解き方で【駅前で配布したチラシの量と方程式】

【国家一般職】イヤでも得意になる。数的処理の方程式はこの解き方で【駅前で配布したチラシの量と方程式】 数的推理
【国家一般職】イヤでも得意になる。数的処理の方程式はこの解き方で【駅前で配布したチラシの量と方程式】

こんにちは!
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モクセイ
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「解法のポイント」はないこともある、かもしれない

今回のテーマは……「方程式」

まずは本サイトの肝である「解法のポイント」を紹介。
これで明日から1点アップ!?

解法のポイント
方程式の解き方:
  1. 未知数を文字でおく
  2. 数量の関係を式にする
  3. 連立させて解く

この「解法のポイント」について、詳しく知りたい方は以下の記事をチェック。

ぶっちゃけて言うと、これだけでこの記事の半分はおしまい。
ほら、時間的な感覚だと人生の折り返しは20歳っていうし。

モクセイ
モクセイ

終了、解散!

ここからは、過去問をもとに作ったオリジナルの演習問題を解きながら、「解法のポイント」の使い方を学んでいきます

演習問題:駅前で配布したチラシの量と方程式

2つの会社AとBが、自社商品をPRするチラシを作成し、甲と乙、2つの駅前で配布した。甲駅では、A社のチラシは全てなくなり、B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{1}{3}\)が残った。乙駅では、A社のチラシは甲駅と同じ量を、B社のチラシは甲駅の\(\frac{3}{5}\)の量を、それぞれ始めに用意し配布した。その結果、A社のチラシは全てなくなり、B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{4}{9}\)が残った。駅ごとにみると、甲駅で配布した2社のチラシの総量は乙駅のそれの\(\frac{6}{5}\)倍であった。

このとき、甲駅で始めに用意したチラシの総量に占めるA社の割合に最も近いものは次のうちどれか。

  1. 30%
  2. 40%
  3. 50%
  4. 60%
  5. 70%

2種類のチラシの割合を求める問題。
選択肢を見ると、何を訊かれてるかが分かり、解き方の方針が立ちます。

以下、詳しい解説。
あっさりした解説がお好みの方は、一番下の略解を見てね。

おっと申し遅れました。
解説は筆者、「数的処理の穴場」管理者のモクセイがお送りします。
↑これでも元塾講で国家総合職の筆記合格者

モクセイ
モクセイ

おそすぎる自己紹介

それでは、解説スタート!

解説:総量の関係を方程式にする

始めに問題の目的(=ゴール)を明確にすることの重要性は、何度かお伝えしています。
目的を意識することで、何をすべきかがハッキリするからです。

本問のゴールは、割合という「数値」を求めること
数値を求めるのに便利なのが、「方程式」です。

方程式の「解法のポイント」を、いま一度おさらいします。

解法のポイント
方程式の解き方:
  1. 未知数を文字でおく
  2. 数量の関係を式にする
  3. 連立させて解く

本問も、これに沿って解いてみます。

甲駅で用意したチラシの量を文字でおく

解き方要約:甲駅で用意した量を文字でおく

方程式は、まず未知数を文字でおくことから始まります。
求めたい数値を文字でおくのがキホン。

本問の場合、求める値は割合ですが、これを直接文字でおいても肝心の方程式を立てられません。
代わりに、甲駅で用意したチラシの量を文字で表します
A社を\(x\)、B社を\(y\)とします。

モクセイ
モクセイ

求める割合は\(\frac{x}{x+y}\)と表せる

「2駅で配布した総量」を文字式にする

甲駅

解き方要約:甲駅の配布量を文字式にする
A社について

まず、始めに用意した量は\(x\)
「A社のチラシは全てなくなり」とあるので、
残った量は\(0\)

つまり、配布した量は\(x\)

B社について

まず、始めに用意した量は\(y\)
「B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{1}{3}\)が残った」とあるので、
残った量は\(\frac{1}{3}y\)

つまり、配布した量は\(\frac{2}{3}y\)

よって、甲駅で配布したチラシの総量は、\(x+\frac{2}{3}y\)

AB
始め\(x\)\(y\)
残り\(0\)\(\frac{1}{3}y\)
配布量\(x\)\(\frac{2}{3}y\)
総量\(x+\frac{2}{3}y\)
甲駅で配布した総量を文字式にする

乙駅

解き方要約:乙駅の配布量を文字式にする
A社について

「A社のチラシは甲駅と同じ量を」用意した、とあるので、
始めに用意した量は\(x\)
そして、「A社のチラシは全てなくなり」とあるので、
残った量は\(0\)

つまり、配布した量は\(x\)

B社について

「B社のチラシは甲駅の\(\frac{3}{5}\)の量を」用意した、とあるので、
始めに用意した量は\(\frac{3}{5}y\)
そして、「B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{4}{9}\)が残った」ので、
残った量は\(\frac{3}{5}y×\frac{4}{9}\)

つまり、配布した量は\(\frac{3}{5}y×(1-\frac{4}{9})=\frac{1}{3}y\)

よって、乙駅で配布したチラシの総量は、\(x+\frac{1}{3}y\)

AB
始め\(x\)\(\frac{3}{5}y\)
残り\(0\)\(\frac{3}{5}y×\frac{4}{9}\)
配布量\(x\)\(\frac{1}{3}y\)
総量\(x+\frac{1}{3}y\)
乙駅で配布した総量を文字式にする

「2駅の総量」の関係を方程式に

解き方要約:2駅の配布量の関係を方程式にする

甲駅および乙駅で配布されたチラシの量について、問題文のラストに言及があります。

“駅ごとにみると、甲駅で配布した2社のチラシの総量は乙駅のそれの\(\frac{6}{5}\)倍であった”

これによると、\((甲の総量)=(乙の総量)×\frac{6}{5}\)
つまり、次式が成り立ちます。

\[
x+\frac{2}{3}y=(x+\frac{1}{3}y)×\frac{6}{5}
\]

整理すると、\(3x=4y\)
つまり、\(y=\frac{3}{4}x\)

モクセイ
モクセイ

ここは\(y=〜\)にすると後々ラク

さて、本問のゴールは「割合」を求めることでした。
\(\frac{x}{x+y}\)に、\(y\)を代入して消去します。

\begin{eqnarray*}
\frac{x}{x+y} &=& \frac{x}{x+\frac{3}{4}x} \\
&=& \frac{4}{7} \\
&≒& 0.57→57\%
\end{eqnarray*}

ここは\(x\)を消去しても解けますが、\(y\)なら代入が1箇所で済みます

モクセイ
モクセイ

ね、簡単でしょ?

選択肢を検討すると、57%に最も近いのは、4の60%です。

よって、4が正解です。

おわりに:未知数を文字でおき方程式を解く

お疲れ様でした!

方程式の問題は、

【1】文字でおく
【2】方程式を立てる
【3】解く

という3ステップを意識してください。

今回は、駅前で配布したチラシの量にまつわる問題でした。
数値を文字でおいて方程式を立てて解く、という流れは同じ

未知数2つに対し方程式は1つしかなく、\(x\)と\(y\)を具体的に求めることはできませんが、これでOK。
突き詰めれば、本問で必要なのは「\(x\)と\(y\)の比」という1つの値だからです。

次に示す式変形も参考にしてください。

\[
\frac{x}{x+y}=\frac{1}{1+(\frac{y}{x})}
\]

モクセイ
モクセイ

\(\frac{y}{x}\)を1つの未知数と見なすってこと

最後に一言

がっつりPRADA写ってる画像あるけど怒られませんように

モクセイ
モクセイ

親がPRADA社員で公務員志望の人いたら見逃して

最後までお読みいただきありがとうございました。

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次回もお楽しみに!

略解

甲駅で始めに用意したチラシの量について、A社を\(x\)、B社を\(y\)とする。

甲駅

A社について、始めに用意した量は\(x\)
「A社のチラシは全てなくなり」より、残った量は\(0\)

→配布した量は\(x\)

B社について、始めに用意した量は\(y\)
「B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{1}{3}\)が残った」より、
残った量は\(\frac{1}{3}y\)

→配布した量は\(\frac{2}{3}y\)

よって、甲駅で配布したチラシの総量は、\(x+\frac{2}{3}y\)

乙駅

A社について、始めに用意した量は\(x\)
「A社のチラシは全てなくなり」より、残った量は\(0\)

→配布した量は\(x\)

B社について、始めに用意した量は\(\frac{3}{5}y\)
「B社のチラシは始めに用意したうちの\(\frac{4}{9}\)が残った」より、
残った量は\(\frac{3}{5}y×\frac{4}{9}\)

→配布した量は\(\frac{3}{5}y×(1-\frac{4}{9})=\frac{1}{3}y\)

よって、乙駅で配布したチラシの総量は、\(x+\frac{1}{3}y\)

ここで、「駅ごとにみると、甲駅で配布した2社のチラシの総量は乙駅のそれの\(\frac{6}{5}\)倍であった」より、次式が成り立つ。

\[
x+\frac{2}{3}y=(x+\frac{1}{3}y)×\frac{6}{5}
\]

つまり、\(y=\frac{3}{4}x\)

これを、\(\frac{x}{x+y}\)に代入し消去すると、

\begin{eqnarray*}
\frac{x}{x+y} &=& \frac{x}{x+\frac{3}{4}x} \\
&=& \frac{4}{7} \\
&≒& 0.57→57\%
\end{eqnarray*}

57%に最も近いのは、4の60%である。

よって、4が正解である。

コメント

  1. 万打無 より:

    「2駅で配布したチラシの総量でみると、A社はB社の6/5であった。」という文章は
    2駅でのA社のチラシの配布量が2駅でのB社のチラシの配布量の6/5倍、という意味になると思うのですが…

    つまり式で表現すると 2X=Y×(6/5)
    整理すると 5X=3Y、X:Y=3:5 でこれを元にすると 答えは X/(X+Y)=0.375 で2番になります

    (甲の総量)=(乙の総量)×(6/5) という式を成立させるのなら文章は
    「それぞれの駅での二社あわせた配布量は、甲駅は乙駅の6/5倍であった。」にすべきかと思います

    • モクセイ より:

      おっしゃること、まさにその通りです。
      意図していたのは「駅ごとの配布量」で、甲駅の配布量が乙駅の5/6倍、ということでした。

      「A社はB社の6/5倍」だったら、前半の考察が全く無意味になりますね。
      もしそんな問題を書く人間がいたら、顔が見たいですよ。

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