新幹線の座席の位置関係

こんにちは。初めましての方は初めまして。ご覧いただきありがとうございます!
本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。

人間の脳には「場所ニューロン」なるものがあって、勉強などをするときに場所を変えると記憶力が向上したり、能率が上がったりするなどのメリットがあるそうです。
私も記事を書いてて煮詰まったときに違うカフェへ行ったり場所を移すことがあるんですが、気分が一新されて集中力が復活するのを毎度ひしひしと感じております。
公務員試験に向けて勉強される皆さんも、いまいち集中できないときなどは場所を変えてみるのもおすすめですよ!

前回は、卵パックが決まった順序で購入される確率を最も高くする問題をやりましたね。
確率は国家総合職で出題率の高い分野なので、まだ解いてない方はぜひ挑戦してみてください。
すでに解いた方は、解いたときの記憶を呼び起こしてみましょう。
解法にはポイントとなる点があったはずです。
それを思い出しましょう。
忘れてしまった方は、早めに戻って復習しましょう。
何度も反復することで、忘れられない「経験」としてあなたの脳内に蓄積されます。
この「経験」の蓄積は、本番であなたの力となってくれるはずです。
粘り強く学びましょう!
復習がバッチリな方は、本日の問題へ参ります。

本日の演習問題

次図に示す座席配置を持つ新幹線において、先頭の人から順に1人1枚整理券を配り、乗客を座席に案内することを考える。

新幹線の座席配置

乗客は、配られた整理券の番号順に、以下のルールに従って座席に案内される。

ルール1:前から座る。また、同じ列の中では窓側から優先的に座る。
ルール2:同じグループの人は隣り合うように座る。
ルール3:異なるグループの人は隣り合わないように座る。

座席の状況について、以下のことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。
ただし、乗客による座席の移動はなかったものとし、同じグループの人の整理券の番号は連続していたものとする。

  • 整理券を受け取った乗客は、1人客が4人、2人のグループが3組、3人のグループが1組であった。
  • 整理券の番号が1番の者は1人客で、1列目の①に座った。
  • 整理券の番号が6番の者は、2列目の②に座った。
  1. 整理券の番号が5番の者は、2人のグループで乗車した。
  2. 整理券の番号が8番の者は、1人で乗車した。
  3. 整理券の番号が10番の者は、3人のグループで乗車した。
  4. 整理券の番号が12番の者は、2人のグループで乗車した。
  5. 通路より右側のブロック(④と⑤)において、空いている席があった。

整理券の番号順に前から座る席を決める問題です。
まずは分かっていることを図に書き込んで、状況を整理しましょう。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。

それではスタート!

詳しい解説

まず、座席について分かっていることとして、整理番号の1番と6番の位置を書き込みます。
さらに、ルール1の「同じ列の中では窓側から優先的に座らせる」より、6の左隣には5が座っていることが分かるので、これも書き込みます。(5と6は隣り合うので同じグループですね)

最初に分かっていることの記入
最初に分かっていることの記入

これにより、1の次は1人客かあるいは2人グループであることが分かります。
(1の次が3人グループだと、6の位置に3が来てしまうので不適)
また、5の位置から考えて、2と3と4は1列目に座ることになります。
かつ、1の隣は空席でなければならない(1は1人客でしたね)ので、2と3と4は1列目の③④⑤に座るしかありません。

仮に2が1人客であるとすると、2の座る席は1列目の⑤になりますが、こうすると④に座れる人がいなくなってしまいます。
2と3が2人グループだとすれば、次図のように矛盾なく配分できます。

6番までの席が確定
6番までの席が確定

これで6番までの座席が決まりましたね。

次に、5と6が2人グループなのか、あるいは3人グループなのかを考えましょう。

2人グループであるとすると、2列目の③は空席になります。
配られた整理券は13番までなので、残る座席7つにあと7人が座ることになります。
7人全員が座席に座るには、残る7人が2人グループ2組と3人グループ1組からなることが必要です。
ところが、2人グループはすでに2組ある(2と3、5と6)ので、全部で4組になってしまい、条件に反します。

よって、5と6と7は同じグループで、6の隣は7と決まります。

7番の席が確定
7番の席が確定

3人グループは1組だけなので、あとは1人客が2人と2人グループが2組(計6人)です。

8が1人客だとすると、8の席は2列目の⑤となり、隣の④は空席となります。
すると、残る3列目(5席)にあと5人が座ることになりますが、これを3人グループを作ることなく実現するのは不可能です。

よって、8と9は2人グループで、2列目の④と⑤に座ります。

8と9の席が確定
8と9の席が確定

あとは1人客が2人と2人グループが1組ですが、3列目の①と②に2人グループを配置してしまうと、1人客の最後の1人が座る席がなくなるので、3列目の①は1人客の10が座り、隣の②は空席となります。
残る3席に3人が座る方法は、3列目の④と⑤に11と12の2人グループが座ったあと、最後に13が3列目の③に座ればいいですね。

13人全員の座席が確定
13人全員の座席が確定

以上のように座席が確定しました。

これをもとに選択肢を検討すると、4の「整理券の番号が12番の者は、2人のグループで乗車した。」が正しいと分かります。

したがって、4が正解です。

おわりに

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

条件をもとに新幹線の座席の位置を確定させる問題でした。
あり得るケースを洗い出して、一つ一つ丁寧に検証すれば正解にたどり着きます。
可能性を考えるときは、主観や常識に惑わされないように注意してください。
数的処理(特に判断推理)において、「なんとなくこうかもしれない」という勝手な決めつけは絶対にNGです。
大半の方は無意識だと思いますが、これをやってしまうと、ほぼの確率で誤った結論が導き出されます。
常識的にはあり得ないようなケースであっても、論理的に排除できない場合はきちんと候補に入れて検討しましょう。
国家総合職では、位置関係は対応関係に次ぐ頻出テーマです。
表のフォーマット作りから始めなければならない対応関係に対し、位置関係は最初の図は問題として与えられることが多いので、その点は手を付けやすい分野かと思います。
どちらも論理的に思考するプロセスは似通っているので、一方を勉強すれば他方の力もアップすることでしょう。
まずはお持ちの参考書からスタートして、自分なりの「コツ」を掴んでいってほしいと思います。
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次回もお楽しみに!

略解

6が2列目の②に座ること、およびルール1「同じ列の中では窓側から優先的に座らせる」より、2列目の①には5が座ることになる。

最初に分かっていることの記入

最初に分かっていることの記入

5が2列目の①にいること、および1が1人客であることから、2と3と4は1列目の③④⑤のいずれかに座ることになる。
このような座り方があるとすれば、それは2と3が2人グループで4が1人客の場合しかない。

6番までの席が確定

6番までの席が確定

次に、5と6が2人グループであるとすると、2列目の③は空席となる。
配られた整理券は13番まであることを考えると、残る座席7つに対し座る人はあと7人である。
残りの席に7人全員が座るには、残る7人を2人グループ2組と3人グループ1組に分ける必要がある
が、2人グループはすでに2組(2と3、5と6)あるため、条件に反する。

よって、5と6と7は3人グループで、6の右隣には7が座ることになる。

7番の席が確定

7番の席が確定

また、8が1人客だとすると、8の席は2列目の⑤となり、隣は空席となる。
すると、残る3列目(5席)にあと5人が座ることになるが、これを3人グループを作ることなく実現するのは不可能である。

よって、8と9は2人グループで、座る場所はそれぞれ2列目の④と⑤である。

8と9の席が確定

8と9の席が確定

ここで、仮に10と11が2人グループであるとすると、座る位置は3列目の①と②になり③は空席になるが、こうすると1人客の最後の1人を座らせることができない。
よって、3列目の①は1人客の10が座り、隣の②は空席となる。
残る3席に3人が座る方法は、3列目の④と⑤に11と12の2人グループが座り、最後に1人客の13が3列目の③に座ればよい。

これにより、13人全員の座席が確定する。

13人全員の座席が確定

13人全員の座席が確定

したがって、正解は4である。

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