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「解法のポイント」はないこともある、かもしれない
今回のテーマは……「速さ」
速さの問題で頻出の解き方について、詳しくは以下の記事で↓
演習問題:川の下り/上りの速さと時間の比
川の上流にある地点Aと下流にある地点Bの間を航行する船がある。静水時の船の速さおよび川の流れの速さはそれぞれ時速39.6km、秒速1mであった。このとき、下り(A→B)にかかる時間と上り(B→A)にかかる時間の比はいくらか。
ただし、静水時の船の速さおよび川の流れの速さは、いずれも一定であるものとする。
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2
流水算の問題。
速さの比が分かれば、時間の比も分かります。
以下、詳しい解説です。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下の略解を見てね。
おっと申し遅れました。
解説は筆者、「数的処理の穴場」管理者のモクセイがお送りします。
↑これでも元塾講で国家総合職の筆記合格者
おそすぎる自己紹介
それでは、解説スタート!
解説:時間の比は速さの逆比
本問が速さの問題であることは、問題文を読めば疑いようもありません。
速さの問題には、決まった解き方のパターンがありました。
- 方程式を立てる
- 比を使う
- ダイアグラムを描く
本問は時間の比を求める問題なので、【2】で解きます。
速さと時間の関係
ここで、速さと時間の間に次のような関係があったことを思い出しましょう。
\[
v_{AB}:v_{BA}=\frac{1}{t_{AB}}:\frac{1}{t_{BA}}
\]
「AB」は下り(A→B)、「BA」は上り(B→A)に相当すると思ってください。
この式より、速さの比が分かれば時間の比を求められます。
本問では船の速さと川の流れの速さが与えられているので、ここから下り/上りの速さを割り出します。
単位の変換を忘れずに
下りは(船+川)、上りは(船ー川)です。
下りは39.6+1=40.6、上りは39.6-1=38.6ってこと?
ただし、単位に注意。
本問では「時速」と「秒速」が入り混じっているので、単位を揃えないと足し引きできません。
にじみ出る出題者(=筆者)の意地の悪さ
そんなわけで、秒速を時速に換算します。
秒速→時速:1×3600=3600m/h
m→km:3600÷1000=3.6km/h
時速→秒速の変換でもいいけど、3600で割るのがメンドウ
速さの比から時間の比へ
単位が揃ったので、いよいよ速さを割り出します。
下り:39.6+3.6=43.2km/h
上り:39.6ー3.6=36km/h
これより、
\(v_{AB}:v_{BA}=43.2:36(=432:360)=6:5\)
先に示した速さと時間の関係より、\(t_{AB}:t_{BA}=5:6\)
速さの比をひっくり返すと時間の比になるってよ
以上より、2が正解です。
おわりに:速さの比は距離の比で時間の逆比
お疲れ様でした!
速さの問題の解き方は、
【1】方程式、【2】比、【3】ダイアグラム
の3つを覚えましょう。
今回は、船が川を下る/上る速さから時間の比を求める問題でした。
いわゆる「流水算」というやつ。
船の速さと流速から下り/上りの速さを求めたら、逆比から時間の比が分かります。
速さ/時間/距離の3者の関係は速さの基礎事項なので、必ず覚えましょう。
丸暗記でもいいけど、なぜそうなるかが理解できるとベスト
なお、解く過程で速さや時間の下り/上りを取り違えないように注意。
10秒チャージはいうほど10秒で飲めない
最後までお読みいただきありがとうございました。
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略解
時間の比は速さの逆比に相当するから、下り/上りの速さの比が分かればよい。
秒速→時速の換算:1×3600=3600m/h→3.6km/h
これより、
下り:39.6+3.6=43.2km/h
上り:39.6ー3.6=36km/h
よって、下り/上りの速さの比は
\(v_{AB}:v_{BA}=43.2:36=6:5\)
速さと時間の関係より、時間の比は\(t_{AB}:t_{BA}=5:6\)
以上より、2が正解である。