NEW!【国家一般職】公式の暗記はキケン!?反復試行の確率は“独立と数え上げ”で理解する【あたりくじを4本以上引く確率】

【国家一般職】公式の暗記はキケン!?反復試行の確率は“独立と数え上げ”で理解する【あたりくじを4本以上引く確率】 場合の数・確率
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モクセイ
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「解法のポイント」はないこともある、かもしれない

今回のテーマは……「確率(&場合の数)」

確率で、同じ操作を繰り返す、という設定は定番中の定番。
確率の世界では、繰り返しの操作を「反復試行」といいます。

反復試行の確率を解くためのカギは2つ。

独立数え上げ

例えば「サイコロを3回振って1の目が2回出る確率」であれば、

  1. 3の目が出るサイコロを決めて、(3の目)×(3の目)×(3以外)
    独立のかけ算
  2. 3の目が出るサイコロの選び方のパターン数をかけ算
    数え上げ

本サイトの「解法のポイント」でいうと、数え上げ確率から確率をどっちも使うパターンです。

モクセイ
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旅先でソフトクリーム食べるとき絶対ハーフ選んじゃう

今回は、反復試行の確率の解き方を、数的処理の過去問みたいな演習問題を使って解説します。

演習問題:あたりくじを4本以上引く確率

あたりくじとはずれくじが1本ずつ入った6つの箱がある。いま、いずれかの箱にはずれくじを1本だけ加え、全ての箱から1本ずつくじを引くとき、あたりくじを4本以上引く確率はいくらか。

  1. \(\frac{11}{24}\)
  2. \(\frac{3}{8}\)
  3. \(\frac{13}{24}\)
  4. \(\frac{5}{8}\)
  5. \(\frac{7}{24}\)

くじを引く、という操作を6回繰り返します。
=反復試行の確率の問題

以下、詳しい解説。
あっさりした解説がお好みの方は、一番下の略解を見てね。

おっと申し遅れました。
解説は筆者、「数的処理の穴場」管理者のモクセイがお送りします。
↑これでも元塾講で国家総合職の筆記合格者

モクセイ
モクセイ

おそすぎる自己紹介

それでは、解説スタート!

解説:独立の確率はかけ算、排反は足し算

あたりくじが4本以上、というのは、次のいずれかです。

計6本のうち、あたりが
(i)6本
(ii)5本
(iii)4本

(i)~(iii)は同時に起こることはない(=互いに排反)ため、分けて扱う必要があります。

排反の確率は足し算で
排反の確率は足し算で

(i)~(iii)の確率を別個に求めて足し合わせる、という方針が浮かびます。

モクセイ
モクセイ

排反は足し算で

また、各回のくじの結果は次の結果に影響しません
→2箱目があたりだろうがはずれだろうが、3箱目の確率は変わらない(=互いに独立

つまり、(i)~(iii)の各パターンの確率は、各箱のあたりの確率をかけ算したものになります。

独立な操作の確率はかけ算で
独立な操作の確率はかけ算で

(i)あたり6本:独立のかけ算→確率\(\frac{1}{96}\)

あたりくじとはずれくじが1本ずつなら、あたりの確率は各箱とも\(\frac{1}{2}\)

ただし。
はずれを1本加えた箱(Aとします)だけ、あたりの確率は\(\frac{1}{3}\)

各箱は独立、ということで、確率のかけ算です。
→\(\frac{1}{2}\)を5回、\(\frac{1}{3}\)を1回をかけ合わせます

モクセイ
モクセイ

5倍じゃないよ、5乗だよ

6本ともあたりの確率
6本ともあたりの確率

(ii)あたり5本:Aの結果で場合分け→確率\(\frac{7}{96}\)

はずれ1本がAから出るか否か、で状況が異なります。

Aではずれの確率は\(\frac{2}{3}\)、それ以外はあたり(確率\(\frac{1}{2}\))なので、

はずれ1本がAである確率
はずれ1本がAである確率

A以外の箱ではずれを引く確率は、いずれの箱も\(\frac{1}{2}\)

そして、A以外の箱を区別すると、「どの箱からはずれを引くか?」も考える必要があります。
⇒はずれのパターンを数え上げてかけ算

5箱をP~Tと区別すると、はずれの箱の選び方は5通りなので、

はずれ1本がA以外の確率
はずれ1本がA以外の確率

(ii-a)と(ii-b)は同時に起こらない(=排反ので、あたりを5本引く確率は

\[
\frac{2}{96}+\frac{5}{96}=\frac{7}{96}
\]

(iii)あたり4本:はずれ2本は組み合わせで→確率\(\frac{20}{96}\)

ここも、Aではずれを引くか否か、を分けて考えます。

Aではずれを引く確率は\(\frac{2}{3}\)
A以外は、はずれ1箱&あたり4箱(いずれも確率\(\frac{1}{2}\))となればOK。

はずれの箱の選び方は5通りなので、

\[
\frac{1}{2}×\frac{1}{2}×\frac{1}{2}×\frac{1}{2}×\frac{1}{2}×5×\frac{2}{3}=\frac{10}{96}
\]

はずれ2本のうち1本がAである確率
はずれ2本のうち1本がAである確率

Aであたりを引く確率は\(\frac{1}{3}\)
A以外は、あたり3箱&はずれ2箱(いずれも確率\(\frac{1}{2}\))

箱を区別する場合のはずれの箱の選び方は、5箱から2箱とる組み合わせの数で10通り

P~Tから2つ選ぶ組み合わせ
P~Tから2つ選ぶ組み合わせ

A以外の2箱からはずれを引く確率は、

はずれ2本がA以外の確率
はずれ2本がA以外の確率

(iii-a)と(iii-b)は同時に起こらないので、あたりを4本引く確率は、

\[
\frac{10}{96}+\frac{10}{96}=\frac{20}{96}
\]

(i)~(iii)も、同時に起こらないので足し合わせます
あたりを4本以上引く確率は、

\[
\frac{1}{96}+\frac{7}{96}+\frac{20}{96}=\frac{28}{96}=\frac{7}{24}
\]

以上より、5が正解です。

おわりに:反復試行の確率には、独立&数え上げ

お疲れ様でした!

繰り返しの確率を解くカギは、独立数え上げ

本問の(というか反復試行の)確率をごく単純化すると、次のようになります。

(特定の箱からはずれを引く確率)×(箱の選び方)

あたりの箱が決まっていれば、各箱の確率は独立なので、確率同士のかけ算で求められます。
箱の固定を解くと、箱の選び方の数だけ正解のパターンが増えるので、数え上げてかけ算します。

繰り返しの操作の確率には独立数え上げ、という回でした。

以下、参考。

確率のパターン(解法のポイント)を学ぼう↓

やさしめ

最後に一言

近所の人懐っこい野良猫に会いたいけどあまり見かけない

モクセイ
モクセイ

タウンマップに表示してくれればいいのに

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