訪問可能なブースの最大数

こんにちは。初めましての方は初めまして。ご覧いただきありがとうございます!
本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。

このサイトに「いいねボタン」を設置したくて、昨日からやり方を探しているんですが、初心者なもので説明がなかなか理解できない……
でも、諦めない!
苦労の先にこそ成長があると思うし、設置できたらそれだけで達成感もありますし。

前回は、サイコロの目の数だけ立方体を移動させたときの見え方を考える問題をやりましたね。
大まかでいいので、解法の流れを今この場で思い出してみてください。
数的処理以外の科目もそうですが、勉強した内容を定着させるなら、完全に忘れてしまう前に思い出す習慣を身に付けるのがおすすめです。
記憶は「思い出す」というプロセスの繰り返しで強化されますから、日々の生活のスキマ時間にぜひ取り入れてみてください!
復習がバッチリな方は、本日の問題へ参りましょう!

本日の演習問題

ある企業の展示会について、以下のことが分かっているとき、1日の開催時間中に訪れることのできるブースは最大でいくつか。ただし、連続して同じブースを訪れることはなく、説明が終了すると同時にブースの移動を開始するものとする。

  1. 展示会の開催時間は9時から18時までの計9時間である。
  2. ブース間の移動にかかる時間は10分、ブース到着後の待ち時間は20分、説明を聞く時間は30分である。
  3. 開場とともにゲートを通過後、最初のブースに到着するまでの時間も10分であり、到着のタイミングに関わらず20分の待ち時間があるものとする。
  4. 当日は参加者全員に「優先券」が4枚ずつ配られる。ブースで「優先券」を使用すると、待ち時間なしで説明を受けることができる。
  5. 12時から13時までは「昼休憩」のため、説明を受けることができない。ただし、説明が12時をまたぐ場合は最後まで聞くことができるものとする。
  6. 「昼休憩」の間に次のブースへ移動することは可能であり、移動先では「昼休憩」の終了と同時に説明を受け始めることができる。
  7. 閉場時間の17時を過ぎると、待ち時間中であっても直ちに退場しなければならない。ただし、説明が17時をまたぐ場合は最後まで聞くことができるものとする。また、閉場時にゲートへ戻る時間は考えなくてよい。
  1. 8個
  2. 9個
  3. 10個
  4. 11個
  5. 12個

時間内にどれだけ多くのブースを訪問できるのか、という問題です。
言うまでもなく、優先券を使ったほうがより多くのブースを回れるので、優先券をいつ使うのか、という点が問題ですね。
以下で詳しく解説します。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただいても問題ありません。

それではスタート!

詳しい解説

問題文を読む限り、優先券の使用は必須というわけではなさそうですが、使ったほうがより多くのブースを回れるのは明らかなので、4枚全て使い切る方針でいきます。

あとはいつ使うのか、ですが、展示会は12時〜13時の昼休憩をはさんで前半(I)と後半(II)に分けられるので、それぞれで何枚使うかによって場合分けして考えたいと思います。
なお、以下ではブースの移動をX、到着後の待ちをY、ブースでの説明をZと表記して説明します。

開催時間
開催時間

(i) Iで0枚、IIで4枚使う場合
I:X→Y→Zの手順(60分)が3回できるので、訪問できるブースは3個です。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみになります。(〜13時30分)
次のブースからは優先券を使うので、X→Zの過程(40分)が4つとなります。(〜16時10分)
あとは18時までにX→Y→Zの手順が2回できる(※)ので、IIで訪問できるブースは合計で7個です。
(※このとき、終了は18時を超えますが、条件キより説明を最後まで聞くことができるのでOKです)
よって、この場合に訪問できるブースは全部で3+7=10個です。

(ii) Iで1枚、IIで3枚使う場合
I:最初のブースのみX→Zとなります。(〜9時40分)
あとはX→Y→Zの手順が2回できる(※)ので、Iで訪問できるブースは合計で3つです。
(※終了時刻は11時40分ですが、次のブースは待ち時間中に昼休憩に入るので説明は聞けません)
II:ここでも昼休憩の間に移動を済ませ、最初のブースでZのみとします。(〜13時30分)
次のブースからは優先券を3枚使い、X→Zの過程が3つとなります。(〜15時30分)
あとは18時までにX→Y→Zの手順が2回できる(※)ので、II全体で訪問できるブースは6つです。
(※終了時刻は17時30分ですが、次のブースは待ち時間の終了と同時に閉場となるので説明は聞けません)
よって、この場合に訪問できるブースは全部で3+6=9個です。

(iii) Iで2枚、IIで2枚使う場合
I:最初から2つのブースは、優先券を使ってX→Zとなります。(〜10時20分)
このあと、X→Y→Zの手順が2つできる(※)ので、Iで訪問できるブースは合計で4つです。
(※終了時間は12時20分ですが、条件オより説明を最後まで聞くことができます)
II:昼休憩の間に移動を済ませ、最初のブースをZのみとします。(〜13時30分)
次のブースから2つ、優先券を使ってX→Zとします。(〜14時50分)
あとは閉場までにX→Y→Zの手順が3回できる(※)ので、訪問できるブースはII全体で6つです。
(※終了時刻は17時50分ですが、次のブースでは到着と同時に閉場となるので説明は聞けません)
よって、この場合に訪問できるブースは全部で4+6=10個です。

(iv) Iで3枚、IIで1枚使う場合
I:最初から3つのブースは、優先券を使ってX→Zとなります。(〜11時00分)
ここからX→Y→Zの手順が1回できるので、Iで訪問できるブースは合計で4つです。
II:昼休憩の間に移動を済ませ、最初のブースをZのみとします。(〜13時30分)
次のブースは優先券を使ってX→Zとします。(〜14時10分)
あとは閉場までにX→Y→Zの手順が4回できる(※)ので、II全体で訪問できるブースは6つです。
(※終了時刻は18時10分ですが、条件キより説明を最後まで聞くことができるのでOKです)
この場合に訪問できるブースは全部で4+6=10個です。

(v) Iで4枚、IIで0枚使う場合
I:最初から4つのブースは、優先券を使ってX→Zとなります。(〜11時40分)
ここからX→Y→Zの手順は1回もできないので、Iで訪問できるブースは合計で4つとなります。
II:昼休憩の間に移動を済ませ、最初のブースをZのみとします。(〜13時30分)
ここから閉場までにX→Y→Zの手順が4回できる(※)ので、IIで訪問できるブースは全部で5つです。
(※終了時刻は17時30分ですが、次のブースでは待ち時間の終了と同時に閉場となるので説明を聞けません)
よって、この場合に訪問できるブースは全部で4+5=9個です。

以上より、訪問できるブースは最大で10個なので、3が正解となります。

おわりに

お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?

条件の項目がたくさんあり、困惑した方も多かったのではないでしょうか。
参考書ではあまり見かけないタイプの問題なので、どこから手を付けて良いか悩んだことでしょう。
これが普段の勉強ならまだしも、本試験で出されたら相当あせると思います。
本試験では時間的なプレッシャーもある中で、解くべき問題かどうかの見極めも必要となります。
ぱっと見で見覚えのない問題とか、何をしていいか分からないような問題は、まずはスルーでもいいと思います。
あとで戻ってくることもできますし、そういう問題は他の人もできていないケースが多いです。
それどころか、下手に手を付けるとだんだん後に退けなくなって、結果として時間を浪費してしまうことにもなりかねません。
国家総合職の数的処理は難易度が高いのはもちろん、全体として処理量が多めなので、解くかどうか迷う時間や解けない問題に頭を使う時間は非常にもったいないです。
ある程度数的処理を勉強してこられた方であれば、初見の問題を見たら「本試験なら解くべき問題か?」を判断するクセを付けてほしいと思います。
本サイトで扱う問題はどれも過去問レベルなので、そういった嗅覚を養うのにも最適です。
本サイトで勉強する方は、ぜひ初見で解くかどうかの練習も行ってみてください!

本サイトでは、今後もこうした演習用の問題をアップしていく予定なので、ブックマークなどして気軽に訪れてもらえたらうれしいです。
また、運営のやる気UPと記事のクオリティアップにつながりますので、ご意見やご感想などありましたら、お気軽にコメントにてお知らせください!

次回もお楽しみに!

略解

より多くのブースを訪問するには、優先券を全て使い切る必要があるのは明らかである。
この下で、昼休憩をはさんだ前半をI、後半をIIとして、それぞれ優先券を何枚使うのかによって場合分けする。

開催時間

開催時間

(i) Iで0枚、IIで4枚使う場合
I:X→Y→Zの手順(60分)が3回で、Iで訪問できるブースは3つである。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみとなる。(〜13時30分)
そこから優先券を4回使い、4つのブースでX→Zとする。(〜16時10分)
その後、閉場までにX→Y→Zの手順を2回繰り返すと、IIで訪問できるブースは7つである。
よって、この場合に訪問できるブースは全部で3+7=10個

(ii) Iで1枚、IIで3枚使う場合
I:最初のブースで優先券を使うと、X→Zとなる。(〜9時40分)
その後、X→Y→Zの手順を2回繰り返せるので、Iで訪問できるブースは3つである。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみとなる。(〜13時30分)
そこから優先券を3回使い、3つのブースでX→Zとする。(〜15時30分)
その後、閉場までにX→Y→Zの手順を2回繰り返せるので、IIで訪問できるブースは6つである。
よって、この場合に訪問できるブースは全部で3+6=9個

(iii) Iで2枚、IIで2枚使う場合
I:最初のブースから優先券を2回使い、X→Zとする。(〜10時20分)
その後、X→Y→Zの手順を2回繰り返せるので、Iで訪問できるブースは4つである。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみとなる。(〜13時30分)
そこから優先券を2回使い、2つのブースでX→Zとする。(〜14時50分)
その後、閉場までにX→Y→Zの手順を3回繰り返せるので、IIで訪問できるブースは6つである。
よって、この場合に訪問できるブースは全部で4+6=10個

(iv) Iで3枚、IIで1枚使う場合
I:最初のブースから優先券を3回使い、X→Zとする。(〜11時00分)
その後、X→Y→Zの手順を1回繰り返せるので、Iで訪問できるブースは4つである。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみとなる。(〜13時30分)
そこから優先券を1回使い、1つのブースでX→Zとする。(〜14時10分)
その後、閉場までにX→Y→Zの手順を4回繰り返せるので、IIで訪問できるブースは6つである。
よって、この場合に訪問できるブースは全部で4+6=10個

(iv) Iで4枚、IIで0枚使う場合
I:最初のブースから優先券を4回使い、X→Zとする。(〜11時40分)
その後、X→Y→Zの手順は1回もできないので、Iで訪問できるブースは4つである。
II:条件カより、昼休憩の間に移動を済ませると、最初のブースはZのみとなる。(〜13時30分)
その後、閉場までにX→Y→Zの手順を4回繰り返せるので、IIで訪問できるブースは5つである。
よって、この場合に訪問できるブースは全部で4+5=9個

以上から、訪問できるブースは最大で10個なので、正解は3である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました