こんにちは。初めましての方は初めまして。ご覧いただきありがとうございます!
本サイト、「数的処理の穴場」を運営しておりますモクセイと申します。
暖かいやら、寒いやら。(気温)
前回は、農業代行サービスによる収量の最大化の問題をやりましたね。
数的処理の中でもパターン化しづらい問題ですが、だからこそ出題例を知っておいてほしいと思います。
まだ問題を見てない方はぜひ挑戦してみてください。
終わったら、また日を置いて再チャレンジしてみましょう。
解説を読んだはずなのに最後まで解ききれない、ということがあると思います。
きっと悔しい思いをするでしょうが、そこは成長のチャンスと捉えましょう。
「何が分からなかったのか?」と自問して、次はクリアできるように知識の穴を埋めることが大切です。
これにより、解法に対する理解度が高まり、初見の似た問題に応用が利くようになります。
ご自分の好きな問題でも、苦手だなと感じる問題からでもいいので、解き直しを日々の学習にぜひ取り入れてみてください。
本番レベルの問題を初見でクリアするのは大変気持ちが良いですよ。
復習がバッチリな方は、本日の問題へ参りましょう!
本日の演習問題
AとB、2つの部門からなるある会社には、二部門合わせて220人の社員がおり、全員が通勤手段として自転車または電車を利用している。今月の調査によると、Aでは6割、Bでは34人の社員が自転車で通勤している。自転車通勤の社員には、会社の交通経費削減に貢献した報酬として、1人あたり1日に1つ、りんごが支給されることになっている。
自転車通勤を推奨するため、自転車通勤の社員がもらえるりんごの個数を、来月から1人あたり1日2個に増やしたところ、来月はAでは8割、Bでは9割の社員が自転車通勤することになった。その結果、来月AとBで自転車通勤する者の合計人数は、今月の2倍となることが分かった。
このとき、Bで支給するりんごの総数は今月と比べて何個増加するか。
ただし、今月と来月でAおよびBの社員数は変わらないものとする。
- 124個
- 182個
- 234個
- 270個
- 304個
2
自転車通勤の報酬としてりんごがもらえる会社の問題です。
問題文を読む限り、人数に関する情報を整理したら良さそうですね。
以下、詳しい解説になります。
回りくどい説明が嫌な方は、一番下に略解としてコンパクトにまとめてあるので、そこだけ読んでいただくのでも大丈夫です。
それではスタート!
詳しい解説
人数について、与えられた情報を整理しましょう。
AとBの社員数が不明なので、これらを\(x\)、\(y\)とおいてみます。
\(y\)が分かれば、支給するりんごの個数がいくつ増えるかも分かりますね。
そして、\(x\)と\(y\)を具体的に求めるには、人数に関する情報(=方程式)が2つあればOKです。
まず、問題文の「二部門合わせて220人の社員がおり、〜」という部分より、
\(x+y=220\)……(i)
もう一つ、重要な情報は「来月はAでは8割、Bでは9割の社員が自転車通勤することになった。その結果、来月AとBで自転車通勤する者の合計人数は、今月の2倍」という部分です。
来月の自転車通勤の人数は、「Aでは8割、Bでは9割」なので、\(\frac{4}{5}x+\frac{9}{10}y\)
今月はというと、「今月の調査によると、Aでは6割、Bでは34人の社員が自転車で通勤」より、\(\frac{3}{5}x+34\)
前者は後者の2倍だったので、次の方程式を得ます。
\(\frac{4}{5}x+\frac{9}{10}y=2(\frac{3}{5}x+34)\)
整理すると、\(4x-9y+680=0\)……(ii)
(i)と(ii)を、\(x\)と\(y\)の連立方程式として解くと、
\((x, y)=(100, 120)\)
これより、支給するりんごの個数は、
(今月, 来月)=\((34, \frac{9}{10}×120×2)=(34, 216)\)
\(216-34=182\)より、来月支給するりんごの個数は今月に比べて182個増加です。
よって、2が正解です。
おわりに
お疲れ様でした!
いかがだったでしょうか?
連立方程式を立式して部門ごとの社員数を明らかにする問題でした。
問われているのはりんごの個数ですから、\(x\)や\(y\)が分かったからといって気を抜かないように注意しましょう。
あえて本問の難しい点を挙げるとすれば、途中で分数の計算が必要なことくらいで、全体としてはごく一般的な連立方程式の問題といえるでしょう。
本番なら必ず正解したい問題で、国家総合職にしては大分簡単な方だと思います。
参考書の導入問題にしてもいいくらいの難易度なので、正答できなかった方は参考書をよく見直してみることをおすすめします。
本サイトでは、今後もこうした演習用の問題をアップしていく予定なので、ブックマークなどして気軽に訪れてもらえたらうれしいです。
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次回もお楽しみに!
略解
AとBの社員数をそれぞれ\(x\)、\(y\)とおく。
問題文の「二部門合わせて220人の社員がおり、〜」より、次式が成り立つ。
\(x+y=220\)……(i)
また、「来月はAでは8割、Bでは9割の社員が自転車通勤することになった。その結果、来月AとBで自転車通勤する者の合計人数は、今月の2倍」という部分より、次式が成り立つ。
\(\frac{4}{5}x+\frac{9}{10}y=2(\frac{3}{5}x+34)\)
整理すると、\(4x-9y+680=0\)……(ii)
(i)と(ii)を連立方程式として解くと、
\((x, y)=(100, 120)\)
これより、支給するりんごの個数は、
(今月, 来月)=\((34, \frac{9}{10}×120×2)=(34, 216)\)
\(216-34=182\)より、来月支給するりんごの個数は今月に比べて182個増加することが分かる。
したがって、2が正解である。
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