【国家一般職】知らなきゃ損、な順序関係のコツ【ランチタイムにおける入退店の順序関係】

【国家一般職】知らなきゃ損、な順序関係のコツ【ランチタイムにおける入退店の順序関係】 判断推理
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モクセイ
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「解法のポイント」はないこともある、かもしれない

今回のテーマは……「順序関係

対応関係に次いで重要な単元。
ほぼ毎年出題されており、避けては通れません。

順序関係の解き方をパターン化するのは容易ではありません。

順序関係をたくさん勉強してるのに全然問題が解けないよ……

モクセイ
モクセイ

今回、そう悩む人必見の内容です

実は、順序関係にも「定石」といえるものはあります。
一言でいうなら……

【条件の見える化】

これを知ってれば、見たことのない問題でも解答の糸口をつかむことが可能に

今回は、数的処理の順序関係の問題に広く使える解き方のコツを紹介。
例によって、数的処理の過去問みたいな演習問題を使って学んでいきます。

演習問題:ランチタイムにおける入退店の順序関係

あるレストランにおいて、ランチタイム(12時〜13時)の来店状況を調べたところ、次のことが分かった。このとき、確実に誤りであるといえる記述はどれか。
ただし、この時間に来店した客はA〜Fの6人のみであったとする。

  • AとD、BとE、CとFは、それぞれ同時かつこの順に10分間隔で来店した。
  • AとEは、来店してから退店するまでの時間が同じであった。
  • Bが来店してから退店するまでの時間は、Eよりも5分短かった。
  • Cは、Bよりも前に退店し、Aよりも後に退店した。
  • Bが退店した3分後にDが退店した。
  • Fが退店した5分後にEが退店した。
  1. BとFは同時に退店した。
  2. EはDよりも後に退店した。
  3. Dは、Aが退店した8分後に退店した。
  4. Cと同時に退店した者がいた。
  5. Dが退店するとき、店にいたのはEだけであった。

実質的に退店した順序の問題です。

以下、詳しい解説。
あっさりした解説がお好みの方は、一番下の略解を見てね。

おっと申し遅れました。
解説は筆者、「数的処理の穴場」管理者のモクセイがお送りします。
↑これでも元塾講で国家総合職の筆記合格者

モクセイ
モクセイ

おそすぎる自己紹介

それでは、解説スタート!

解説:退店の順序関係を調べる

条件はもっぱら時間の話。
しかも、「前に」とか「後に」という表現が多用されています。

順序関係っぽいかもしれない、と見当をつけられます。

モクセイ
モクセイ

っぽいかもしれない…?

本問の目標は、入退店の前後関係(&店にいた時間)を知ること

入退店の順序関係:まずは大雑把に

入退店の順序に関する条件を見ていきます。

入店の順序:条件を図に表す

入店の順番は、 1つ目の条件AとD、BとE、CとFは、それぞれ同時かつこの順に10分間隔で来店した。 にある通り。
10分間隔で「AD<BE<CF」

条件「来店間隔10分」を図で表す
条件「来店間隔10分」を図で表す

【条件の見える化】です。
2人ずつ10分間隔で入店」という条件を、不等号とタイムテーブルで表現してます。

矢印の長さ(=退店までの時間)は、ひとまずテキトーでOK。

モクセイ
モクセイ

あとでちゃんと調節します

退店の順序:矢印の終点を動かす

次は条件4〜6を使い、矢印の終点を調節して退店の順序関係にまつわる条件を可視化します。

条件4Cは、Bよりも前に退店し、Aよりも後に退店した。
A<C<B

条件5Bが退店した3分後にDが退店した。
A<C<B<D(=B+3)

条件6Fが退店した5分後にEが退店した。
F<E(=F+5)

退店の前後関係に関する条件
退店の前後関係に関する条件
モクセイ
モクセイ

ここも不等号とタイムテーブルで【条件の見える化】をしてる

退店の順序関係が確定

次は、退店した時間の前後関係を図に表します。

AEFが退店した順序は?

条件2AとEは、来店してから退店するまでの時間が同じであった。
より、矢印の長さは「a=e

E=F+5」(条件6より)であったことを思い出します。
Fの矢印の終点を、Eよりも5だけ左に持ってきます。

始点は固定したまま、矢印の終点で長さを調節します。
始点を動かしてしまうと、条件1が成立しなくなるからです。

AとEは同じ長さ、Eの退店はFの3分後
AとEは同じ長さ、Eの退店はFの3分後

E→B→Dと芋づる式に順序が決まる

条件3Bが来店してから退店するまでの時間は、Eよりも5分短かった。
b=eー5
Bの矢印を、Eよりも5だけ短くします

さらに、「D=B+3」(条件5より)であったので、Dの終点をBより3だけ左に持ってきます

EからBが決まり、BからDが決まる
EからBが決まり、BからDが決まる

残るCの退店時刻は確定しない

Cの終点に関する制約は、条件4に書かれています。
つまり、「終点がA<C<B」であること。

これより、c=10〜15分となります。

Cが退店したタイミングは確定しない
Cが退店したタイミングは確定しない

A〜Fの時間の前後関係が明らかになりました。
選択肢のうち、確実に誤りだといえるのは4です。

よって、4が正解です。

選択肢によると、本問はA〜Fの退店時刻の前後関係だけが問題です。
(店に何分いたか、は問題ではない)
店にいた時刻と矢印の長さ(=時間)は完全な決めつけですが、解答には全く影響ありません。

おわりに:順序関係は書いて理解する

お疲れ様でした!

順序関係を解くコツは、【条件の見える化】
言うまでもなく、文章題(対応関係/位置関係/順序関係)は条件をちゃんと理解することが必須となります。
正しく理解するためのツールとして、図や表を活用します。

本問は、不等号とタイムテーブルを使ったケース。
不等号で順番の条件を可視化しつつ、タイムテーブルで時間の前後関係を調べましたね。

モクセイ
モクセイ

与えられた条件は、全て図や表に落とし込むべし

本サイトでは、順序関係で特に頻出の図示パターンを「解法のポイント」として繰り返しお伝えしてます。

解法のポイント
順序関係には図示が有効
自分なりの表現方法を用意しておく
  1. 順番だけ→○(マル)に書き込む
  2. 数的な差(高低が分かる)→数直線を書く
  3. 数的な差(高低が分からない)→Aを始点とした樹形図

以下の記事に詳しい解説を書いてます。
今回は表立って登場はしませんでしたが、書いて考える、という意味では通じるものがあります。

他の文章題の「解法のポイント」もちゃんとあります。

最後に一言

   

モクセイ
モクセイ

何もないということは、「何もない」があるということ

最後までお読みいただきありがとうございました。

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次回もお楽しみに!

略解

入店の順番は、1つ目の条件「AとD、BとE、CとFは、それぞれ同時かつこの順に10分間隔で来店した。」にある通り、10分間隔で「AD<BE<CF」

条件「来店間隔10分」を図で表す

条件「来店間隔10分」を図で表す

退店の順番に関する条件は以下の通り。

条件4「Cは、Bよりも前に退店し、Aよりも後に退店した。」
→A<C<B

条件5「Bが退店した3分後にDが退店した。」
→A<C<B<D(=B+3)

条件6「Fが退店した5分後にEが退店した。」
→F<E(=F+5)

退店の前後関係に関する条件

退店の前後関係に関する条件

退店した時間の前後関係を図に表す。

条件2「AとEは、来店してから退店するまでの時間が同じであった。」
→矢印の長さは「a=e」

かつ、「E=F+5」(条件6)

AとEは同じ長さ、Eの退店はFの3分後

AとEは同じ長さ、Eの退店はFの3分後

条件3「Bが来店してから退店するまでの時間は、Eよりも5分短かった。」
→b=eー5

かつ、「D=B+3」(条件5)

EからBが決まり、BからDが決まる

EからBが決まり、BからDが決まる

Cは、条件4「A<C<B」のもと、c=10〜15分

Cが退店したタイミングは確定しない

Cが退店したタイミングは確定しない

これより、確実に誤りといえる選択肢は4。

したがって、4が正解である。

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